明治安田生命J3リーグ第34節(最終節)が各地で開催された。J2昇格の残りひと枠は敵地で今治を下したSC相模原が獲得。ホームで岩手に敗れたAC長野パルセイロを逆転して2位となり、J3参入7年目で見事にJ2行きを決めた。

上写真=J2昇格を達成した相模原の選手たち。アウェーに駆けつけたサポーターとともに喜びを分かち合った(写真◎J.LEAGUE)

■明治安田生命J3リーグ 第34節
長野 0-2 岩手
得点:(岩)モレラト、嫁阪翔太

今治 1-2 相模原
得点:(今)チョン・ハンチョル
   (相)ホムロ、梅鉢貴秀

G大U23 2-1 岐阜
得点:(G)高木大輔、川崎修平
   (岐)中島賢星

19試合無敗でシーズン後半を走り切る

 J3最終節を前に、順位は2位AC長野パルセイロ(勝ち点59)、3位SC相模原(勝ち点58)、3位FC岐阜(勝ち点56)となっていた。すでに1位のブラウブリッツ秋田がJ3優勝とJ2昇格を決めており、残り1枚のJ2昇格の切符を、この3チームで争う形だった。

 長野がホームで岩手に勝てば、J2昇格が決まり、相模原はアウェーで今治に勝利しても、自力では昇格を決められない状況。岐阜は長野が敗れ、相模原が引き分け以下の結果となっても、勝利を収めた上で長野との得失点差「9」を逆転する必要があり、現実的にJ2昇格の残り1枠は、長野と相模原の争いに絞られていた。

 そして長野は0-2で岩手に敗れてしまう。前半は0-0で終えたが、後半に2失点。持ち味を発揮できず、力尽きる形になってしまった。一方で、相模原は前半16分にホムロ、後半早々に梅鉢貴秀がゴールを決め、今治の反撃を1点に抑えて2-1で勝利。19戦無敗という驚異的な成績でシーズン後半を走り切り、見事にJ2行きの切符を勝ち取った。

「本当に今年のチームは粘り強くやっていたぶん、最後の最後で絶対に何かあると、選手もクラブもサポーターも信じていた、その結果だと思います。今治さんも力があるので、そんな簡単にはいかないと思っていましたが、われわれは今シーズンの初めに、J2ライセンスの取得を目指して、ライセンスが下りたので、絶対に最後の最後に勝って、(結果を)待つしかないよという気持ちで(今日は(戦いました。今日に関しては何も言うことないです」

 チームを率いて2年目のシーズンを戦い、見事J2昇格に導いた三浦文丈監督は選手を称えた。前節終了後に「私はあきらめの悪い男です」といった指揮官はまさに有言実行して、最後まで昇格を信じて戦い、望む結果をつかんだ。

 SC相模原は、J3参入7年目でついに悲願を達成。創設14年目のシーズンとなる来季、初めてJ2の舞台を踏むことになった。


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