11月14日の明治安田生命J3リーグ第27節で、ガイナーレ鳥取と、いわてグルージャ盛岡が対戦。前半にセットプレーから先制した鳥取が、追加点こそ奪えなかったものの無失点に封じ、8試合ぶりの完封勝利を収めた。

上写真=岩手がセットプレーからゴールに迫る場面も多かったが、鳥取が踏ん張って無失点に封じた(写真◎石倉利英)

■2020年11月14日 J3リーグ第27節(@チュスタ:観衆812人)
鳥取 1-0 岩手
得点:(鳥)上松瑛
    (岩)なし

・鳥取メンバー◎GK田尻健、DF上松瑛、井上黎生人、石井光輝、MF小牧成亘、可児壮隆、新井泰貴、魚里直哉(90分:谷尾昂也)、FW安藤一哉(82分:新井光)、大久保優(72分:田口裕也)、三沢直人(82分:藤原拓也)

・岩手メンバー◎GK土井康平、DF有永一生(75分:宮市剛)、牟田雄祐、藤井航大、中村太亮、MFモレラト(82分:大垣勇樹)、石井圭太、脇本晃成、吉田直矢(HT:嫁阪翔太)、小谷光毅、FWブレンネル(75分:岸田和人)

風下の前半に決勝ゴール

 鳥取県米子市のチュウブYAJINスタジアムでのホームゲームは今季3回目。試合開始前から強い風が吹き、風上と風下でプレーへの影響が大きく異なる状況での一戦となった。

 前半は鳥取が風下だったが、前線へのロングパスを効果的に使ってチャンスを作る。7分に右サイドを崩してMF魚里が放ったシュートは岩手守備陣に阻まれたが、24分にもMF小牧の突破で右サイドから攻め込み、シュートは決まらなかったもののCKを獲得。MF三沢が蹴ったキックをDF井上がヘッドで合わせ、ファーサイドに流れたところに詰めていたDF上松が体で押し込み、先制点を奪った(得点時間は25分)。

 9月の第14節で鳥取と対戦したときは、武器のセットプレーで2得点して2-0で勝っている岩手は、今回もセットプレーでゴールに迫ったほか、FWブレンネルのキープ力を生かして同点を狙う。37分にはサイドチェンジのボールをDF中村が左から折り返し、中央でブレンネルが左足で合わせたが、クロスバーの上に外れた。

 後半は1点のリードで風上に立った鳥取が、奪ったボールをうまく攻撃につなげられず、岩手がパスをつないで敵陣まで攻め込む時間が増える。だが、64分にMFモレラトが狙った左足シュートは鳥取GK田尻に防がれ、直後のシュートもクロスバーの上に外れて決まらない。

 岩手は終盤、前線へのロングボールやセットプレーで何とか鳥取のゴールをこじ開けようとする。だが鳥取は守備陣が体を張って踏ん張り、そのまま1-0で勝って前節に続く連勝を飾った。

 今季1分け1敗の未勝利だったチュスタで初勝利を飾った鳥取は、10月の第19節・カターレ富山戦(〇3-0)以来8試合ぶりとなる完封勝利。今節は、前節終了時点で4位のSC相模原が引き分け、3位のロアッソ熊本と5位のFC岐阜が敗れたため、6位から5位に浮上して上位との勝ち点差が縮まり、J2昇格圏内の2位を狙う上でも貴重な勝ち点3となった。

 18日の次節は、15日に今節の試合を消化する2位のAC長野パルセイロとアウェーで直接対決。この日の勝利を「我々は決勝戦として挑んでいるので、決勝戦で一番大事なのは勝つことですから、勝ったことがすべて」と語った髙木理己監督は、「良かったことも悪かったこともありますが、次節の長野戦に生かせるものは生かし、長野戦のことだけを考えて向かっていきたい」と決意を新たにしていた。

現地取材・写真◎石倉利英


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