上写真=今治加入2年目、2年ぶりにJリーグの舞台に復帰する駒野(写真◎石倉利英)
加入2年目でJリーグの舞台へ
FC今治は3月21日、JFLの松江シティFCと45分×3本の練習試合を実施し、3本トータルで2-2の引き分け。1本目から2本目の15分まで計60分間、右サイドバックでプレーしたDF駒野友一は、「引き分けでしたが、良いところもあり、2失点しているので修正しなければいけないところも出た」と静かに振り返った。
サンフレッチェ広島ユースから2000年にトップチームに昇格し、その後にジュビロ磐田、FC東京、アビスパ福岡でプレー。日本代表でも活躍し、06年ドイツ、10年南アフリカとワールドカップにも2回出場している華々しいキャリアの持ち主は、18年限りで福岡を契約満了となった後、当時JFLの今治に新天地を求めて話題となった。
JFLでは30試合中29試合に出場してJ3リーグ昇格に貢献し、7月に39歳となる今季はクラブ初、自身2年ぶりのJリーグでの戦いとなる。J3は開幕前に延期となり、まだ公式戦は行なわれていないが、駒野は「週に1回の練習試合も入っているので、チームの底上げをしっかりしていきたい。これだけ開幕が伸びると(開幕後の)日程が、かなりタイトになると思う。チーム力はすごく大事になってくる」と語った。
今治は今季、スペイン国籍のリュイス新監督が就任している。「パスをつなぐことはチームとして意識していて、選手のポジショニングも細かくやっている」と指揮官の狙いを語った駒野は、「練習だけでは(レベルを高めていくことは)難しい。練習試合を入れていくことで、いろいろなことが出てくる」とコメント。期せずして長くなっている準備期間を有効に使い、J3で戦うためのチームづくりに役立てたい考えを明かした。
昇格1年目ながら、今治はクラブとして今季の目標をJ2昇格に定めている。「クラブがJ2昇格のためにやってくれているので、同じ目標で目指さなければいけない。アグレッシブにやることで上位に行ける、そういう意識でやっていきたい」と同調する駒野は、「今治はJ1を目指して、一段ずつ(階段を)上がってきている。しっかりチーム力を上げて、1年でJ2に昇格できるようにやりたい」と、開幕後の躍進にあらためて強い決意を示した。
文◎石倉利英 写真◎石倉利英