上写真=千葉を昇格に導くゴールを決めたカルリーニョス・ジュニオ(写真◎高野徹)
■2025年12月13日 J1昇格プレーオフ決勝(観衆17,634人@フクアリ)
千葉 1ー0 徳島
得点:(千)カルリーニョス・ジュニオ

姫野の登場でフクアリのボルテージが上がる
17年ぶりか。5年ぶりか。J1昇格、否、J1『復帰』をかけた一戦は、序盤から一瞬で攻守が入れ替わる緊迫感ある展開となった。
千葉はハイプレスと素早い切り替え、徳島は相手を引き込んで入れ替わる狙いを実践していく。だが、互いに何度かゴールに迫りながらも前半は0−0で終了。残り45分にJ1復帰を懸けることになった。
54分、徳島は渡が負傷でベンチに下がり、ローレンス・デイビッドが登場。リーグ戦の順位が下の徳島(4位)は勝たなければ、J1への扉を開けない。前半はやや慎重だった徳島はチーム全体の重心を前に傾けて攻めに出る。
59分には右サイドから送られたボールをボックス内でトニー・アンデルソンがボレー。クロスバーに当たってゴールはならなかったが、徳島の攻勢が続いた。
千葉も66分、準決勝で殊勲の同点ゴールを記録した姫野を杉山に代えて投入。状況を改善する手を打つ。
すると69分、ついに均衡が破れた。左サイドから右サイドに大きく展開した千葉は右サイドバックの高橋がクロスを供給。相手DFを引き連れながら走り込んだカルリーニョス・ジュニオが頭を合わせ、先制点を奪った。
その後、徳島も3人同時替えを実施し、攻めに出たが、千葉も守備に人数を割いてしっかり対応。最後まで集中力を切らすことなく守りきり、1−0で勝利をつかみ取った。
過去5度、プレーオフに出場しながらその度に涙をのんできた千葉。これまでは3位であっても中立地で戦ってきたが今季は準決勝、決勝ともホームのフクアリで戦えたことも大きかった。姫野の登場で一気にボルテージが上がり、その直後にゴールが生まれたのも無関係ではないだろう。
千葉は2009年以来、17年ぶりとなる『J1』への復帰が決定。来シーズン、フクアリでまた新たな歴史を刻むことになった。
