徳島ヴォルティスのFW森海渡が、5月度のJ2『明治安田生命Jリーグ KONAMI月間MVP』を受賞した。『DAZN Jリーグ推進委員会』では月間表彰選手をインタビューしており、サッカーマガジンWEBはJ2の月間MVPに迫る。4月最後の試合で加入後初得点を挙げ、今季初勝利に貢献すると、量産態勢に入った5月は3試合連続ゴールなど6試合6得点と大暴れ。絶対の自信を持つスピード、強烈な右足シュートを武器とするストライカーに、好調の要因や徳島への思いなどを聞いた。

右足シュートのパワーアップは大学時代

画像: 5月28日の第18節で首位のFC町田ゼルビアに2-1で逆転勝ち。同点ゴールを決めた森にとっても印象深い一戦だという(写真◎J.LEAGUE)

5月28日の第18節で首位のFC町田ゼルビアに2-1で逆転勝ち。同点ゴールを決めた森にとっても印象深い一戦だという(写真◎J.LEAGUE)

――U-12からU-18までのアカデミー時代を過ごした柏レイソルで1年間プレーしたのち、今季は徳島に期限付き移籍することを決めた理由は?

 1年目に多くの試合に絡めず、それほど結果も残せなくて(J1リーグ15試合出場・4得点)、力不足だと感じました。ここに来たのは、もう一回りも二回りも成長したいという思いからです。徳島はまだまだ上位を目指しているので、もっと多くのゴールを決めて勝利に導けるようにしたいです。

――プレー面で具体的に、どんなところを成長させなければいけないと思っていますか?

 前を向いてからのプレーは自信を持っていますし、違いを生み出すことができていたと思います。でも相手を背負いながらのプレーやポストプレーは、もう一つレベルを上げる必要があると感じていました。徳島のサッカーは縦パスが入ってくる機会が多いので、そこでの駆け引きやマークを背負いながらのプレーは、少しずつ積み上げていくことができています。

――今季の徳島は開幕から11試合未勝利と苦しみ、森選手も無得点が続きました。

 昨季の柏も夏以降に未勝利が続きましたが、今季ほど勝てない経験は初めてでした。苦しい時期でしたけど、自分たちはできるという自信はあったので、きっかけをつかめば上に行けると、自分だけでなくチーム全体が感じていたと思います。ほんの少し、かみ合うかどうかだったので、いまは階段を上っている途中という感じですね。

――4月最後のジュビロ磐田戦(4月29日:第12節・〇3-2)で今季初勝利を挙げ、チームの調子が上向きました。どんなところが変わったのでしょうか?

 ビルドアップから安定した攻撃を展開できていることが、一つの要因だと思います。また、自分も含めて前線の選手、取るべき選手が点を取っていることが勝利につながっています。4月のザスパクサツ群馬戦(4月23日:第11節・△0-0)から布陣が3バックになり、守備も組織的になって、チーム全体が同じベクトルで戦うことができています。

――仲間との連係でゴールを決めている、というコメントもありました。苦しい時期を含めて積み重ねてきたことで、連係が良くなっていると感じますか?

 そうですね。日を重ねれば重ねるほど、味方の特徴も分かります。パスを出すタイミングや受けるタイミングの積み重ねで、少しずつ良くなってきました。

――自信があるという右足のシュートは、子どもの頃から練習してきたのですか?

 はい。昔からこだわって、たくさん練習してきました。自分のストロングポイントで、どのエリアからも決めることができる自信があるので、もっとゴールを積み上げていきたいです。

――前述の大宮戦での自身1点目(チームの2点目、21分)は、パワーを生かした強烈な一撃でした。子どもの頃からシュート力があったのですか?

 いや、子どもの頃は細くて、ひょろひょろだったので、パワーがある選手ではなかったです。大きく変わったのは筑波大時代で、1年生のときに左ヒザの前十字靭帯を痛めたのを機に、リハビリ期間中に上半身を鍛えたり、体づくりを一から見直したら、シュートもパワーアップしました。そこからシュートレンジも広がっています。


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