上写真=新井一耀は4試合ぶりの出場ではっきりと結果を残してみせた(写真提供◎JEFUNITED)
チーム単独トップの7ゴール目
最高の復活劇だ。ジェフユナイテッド千葉のDF新井一耀が4試合ぶりに帰ってきて、自らの先制ゴールで祝い、しかも3位のベガルタ仙台にアウェーで2-0の完封勝利なのだ。
「いい入りができたし、守備も切り替えの強度があって、奪ってからの攻撃もうまくいったことによって、試合を有利に進められました。武器のセットプレーで先制して、追加点も取れてよかった」
攻守に狙いがはまったことをこの言葉が裏づけるが、新井一の先制ゴールは55分。田口泰士の右CKが流れたところで左足を振り抜いて、DFに当たってゴールに飛び込んだ。チームで単独トップとなる7ゴール目だ。
74分にも見木友哉が決めて突き放した上に、そのまま完封できたこともDFとしては誇らしく、その要因に「奪ったあと自分たちのボールにして時間を作れたこと」を挙げている。まさにこのチームが課題としていたことが、上位とのアウェーゲームで解消することになったのだから痛快だ。
これを一過性のものにしてはいけない。残りはもう9試合しかない。
「引いて守っているだけではなくて、スイッチを入れて奪いにいって、そこからのカウンターの強度もゴールに向かう意欲も出していきたい」
それが10位から勝ち点3差のプレーオフ圏内入りを狙うラストスパートのテーマ。次の相手は、勝ち点1差で8位のV・ファーレン長崎だ。長崎が2試合消化が少ないから、千葉にとっては正念場。前回対戦はアウェーで2-0で快勝していて、開始10分に豪快に蹴り込んで先制したのが、新井一だった。
「長崎は個で打開できる選手がいますから、1対1で負けないことが大事になってきます。全体でカバーしてやっていければいいし、チャンスは少なくても決め切ることができれば勝ち点3に近づくと思います」
現在、3試合連続クリーンシート。両ゴール前で存在感を示す「帰ってきたセンターバック」が、その堅固さをさらに強くする。