7月度のJ2『明治安田生命Jリーグ KONAMI月間MVP』を受賞したのは、V・ファーレン長崎のFWエジガル・ジュニオだ。『DAZN Jリーグ推進委員会』では月間表彰者をインタビュー。サッカーマガジンWEBでは、J2MVPに迫る。6試合すべてに出場し、5試合連続の計6ゴールを決める大活躍。混戦が続くJ2で、逆転で自動昇格をつかみ取るために、輝き続ける。

2つのスーパーゴール

画像: 自ら「スーパー」と称えた山形戦のミドルシュートの瞬間。鮮烈だった(写真◎J.LEAGUE)

自ら「スーパー」と称えた山形戦のミドルシュートの瞬間。鮮烈だった(写真◎J.LEAGUE)

――ヘディング、ミドル、右足、左足とゴールのバリエーションが豊富ですが、自分でストロングポイントはどこにあると自負していますか。

エジガル・ジュニオ 自分の特徴を答えるのは難しいですが、ゴールが増えたのは、カリーレ監督がいろいろなシュート練習を取り入れてくれていることが要因の一つです。ヘディングもそうだし、キーパーを外して近くから狙うシュートも、遠目から打つシュートも、いろいろとやっていることが試合に出ていると思います。

――最も印象的なゴールを挙げるとすれば、どれでしょう。

エジガル・ジュニオ 山形戦でトラップしてから打ったミドルシュートが記憶に残っていますね。スーパーなゴールだったので月間ベストゴールに選ばれるんじゃないかと、少し思いました(笑)。

――確かに素晴らしかった! 7月6日の第25節のホームゲームで、0-1で迎えた26分、右からのクロスのこぼれ球を右ももでトラップ、ワンバウンドさせてから右足でミドルシュートを放った同点ゴールですが、そのリズム感は狙い通りでしたか。

エジガル・ジュニオ ボールが来たときにセンターバックが少し離れていたのが見えたので、前にトラップしました。かといって時間はかけられないので、ワンバウンドだけさせて打とうという意識がありました。

――蹴り込んだコースも、少し右に曲がる軌道で完璧でした。

エジガル・ジュニオ 距離があったこともあって、カーブさせないとダメかなとは思いました。ボールの芯に当たってキーパーから離れていくようなコースになったので、良かったですね。

――もう一つ、7月30日の第29節、新潟戦の先制点にも触れておきたいと思います。ペナルティーエリアの左で寄せてきた相手選手2人の間を浮き球で抜いて入れ替わり、左足をリラックスして振り抜きました。

エジガル・ジュニオ ボールがワンバウンドするときにセンターバックが寄ってきたので、右足の先でちょんと浮かせて持っていけました。そこからは早く打たなければいけないので、左足を振り抜きました。これもスーパーゴールだと思います。山形戦とどちらがよりスーパーか、自分でも悩みます(笑)。

――どちらも鮮やかでしたが、この新潟戦の先制点は、無駄な力を抜いてコースを狙いすましたようなフィニッシュが美しかったと思います。

エジガル・ジュニオ リラックスして打てましたが、あそこで左足で打ったらアウトスイングになってボールはゴールから逃げていくことが多いんです。それがインスイングで蹴ったようにカーブがかかっていったので、キーパーも取りにくかったんじゃないかなと思います。

――山形戦と新潟戦のゴールに象徴されるように、技術的な質の高さに加えて、遊び心が散りばめられているように感じます。そこがエジガル・ジュニオ選手の魅力ですよね。

エジガル・ジュニオ そういう目線で見ていただけるならとてもうれしいです。自分は前半戦はあまりゴールを決めていないですけど、活躍できていてやるべきことをやっていた実感があります。楽しみながらできることを最前線でやっているだけですので、それを見てくれるサポーターも楽しんでもらえたらうれしいですね。


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