上写真=チャン・ミンギュは天皇杯で、公式戦で初めてという3バックの右でのプレーを楽しんだ(写真提供◎JEFUNITED)
「真ん中よりも攻撃に参加できる」
5月8日のファジアーノ岡山戦に出場してから負傷で3試合を欠場したチャン・ミンギュが、3週間ぶりに帰ってきた。5月29日の水戸ホーリーホック戦で83分から出場。続く6月1日の天皇杯2回戦のツエーゲン金沢戦では、佐々木翔悟の負傷により13分から急きょピッチに飛び出した。
これまでは3バックの真ん中を務めていたが、この金沢戦では右に入った。尹晶煥監督は試合後、「チーム状況としてウイングバックの選手が相次いでケガによる離脱を強いられています。それを考慮して、ウイングバックで起用できる可能性を探る意味も込めて今日は3バックの右に置きました。ウイングバックではありませんでしたが、その可能性を探るという意味での起用です」と説明している。
このポジションは練習でプレーしたことはあるものの、公式戦では初めて担当したという。だが、感触はなかなかいい。
「真ん中よりも攻撃に参加できるポジションだったし、楽しかったところもありました。自分が真ん中でプレーするときに、右センターバックの選手にどのようにパスを出せばいいのか、それを感じることができました」
ただ、8分に櫻川ソロモンが決めた先制ゴールを守りきれず、78分に同点とされると、90+4分にも痛恨の失点で逆転負け。どちらもセットプレーからで、「最後のところで集中力が落ちたところがあった」と悔やんだ。
同じことは繰り返さない。特に週末にはJ2首位のベガルタ仙台をホームに迎えるのだ。早急な修正が求められる。ケガ人が相次いでメンバー構成にも苦しむチームにあって、負傷明けのチャン・ミンギュにかかる期待も大きい。それにこの一戦が、チームの浮上のカギを握ることもわかっている。
「個人的にはホームだし必ず勝ちたいと思っています。それに、僅差で混戦になっているけれど、上位3チームとは少し離されているところもあるので、ついていかなければいけない」
アルビレックス新潟、横浜FCと3強態勢をつくられ始めているが、少しでも早く阻止しなければならないという強い思いだ。
「仙台の試合を見ると、いまなぜ1位を走っているかがわかります。攻撃が強くて、守備の選手も攻撃に参加してくるし、セットプレーも力強いところがあります。先制されたとしても勝てるという自信を持ってプレーしているのが感じられるので、その相手に負けない気持ちは我々にも必要です」
一目置く仙台の攻撃を止めるのは、DFとしては楽しいのだという。
「強い相手と対戦するのは楽しいし、チーム状況も難しいのでどうやって乗り越えられるか。チームとして仙台戦を乗り越える準備しないといけないと思います」
現在10位の千葉が総力戦で挑む重要な一戦。仙台を止めれば、一気にプレーオフ圏内に進出できる可能性がある。