上写真=尹晶煥監督はチャンスを多く作っていることを前向きにとらえる(写真提供◎JEFUNITED)
「本気で自分が決めるという気持ちを」
ジェフユナイテッド千葉は18位。しかし、プレーオフ圏内の6位とはわずか勝ち点4の差。中盤戦に差し掛かる大混戦のJ2リーグは、まだまだ行方はわからない。
千葉は前節でロアッソ熊本に1-1で引き分けた。85分と終盤に先制を許したが、逃げ切りは許さず、90+3分に鈴木大輔が劇的な同点ゴールを決めた。粘り強さを評価しつつも、チャンスは多かっただけに、尹晶煥監督は「勝ち点3を取らなければいけない試合でした」と悔やんだ。
一方で、チャンスを連続して作っていたということは、攻撃面では改善の道を歩んでいるということでもある。
「ボランチを含めて攻撃の数を増やした中で、3人目の動きやセンターバックの積極的な攻撃からシュートという場面もありました。いままでより積極的に攻撃にいこうという姿が見えました。どんどんやりながらチャンスを作ることが大事です」
ただ、なかなか決まらなかった。鈴木のゴールもFKからのヘディングシュート。セットプレーで取れるのは強みだが、その前に決めたい内容だった。
「最後に決めないと意味がないので、決めるようにしていかないと」
決めるべき選手が戦列に戻ってきたことは明るい話題だ。櫻川ソロモンが6試合ぶりにピッチに立った。
「ソロはキープ力を生かして起点になってくれました。あとはチャンスで決めきれるところと、決められないならアシストのところで貢献しないといけないと思います」
そして、川又堅碁だ。89分からピッチに送り出した背番号9は、実に2020年の最終節以来、およそ1年半ぶりの復帰となった。
「堅碁は時間は長くとは考えていなかったし、負けているときに最後に使おうという意味で連れていったんです。1年半ぶりと久しぶりに試合に出たので、本人にとってはいい方向にいけるんじゃないと思います」
次の相手、V・ファーレン長崎にはカイオ・セザール、クリスティアーノ、エジガル・ジュニオといった強烈な個性を持った外国籍選手が揃う。彼らへの十分な警戒が必要だが、その上でやはり狙うのは、ゴール。
「90分、戦うしかないと思います。チャンスが来たときには思い切り打ってほしい。本気で自分が決めるという気持ちを持ってやってほしいですね」
チャンスはある。とにかく迷いなく足を振ること。その意欲を長崎戦で見せたい。