高木俊幸が、ジェフユナイテッド千葉の一員としてうれしい初ゴールだ。4月23日の明治安田生命J2リーグ第11節で、奪った相手は東京ヴェルディ。アカデミーから育ててもらったクラブからゴールを奪ったのも初めてのことだった。

上写真=52分に高木俊幸がうれしい移籍後初ゴール。育ててくれたクラブに成長を見せた(写真◎J.LEAGUE)

■2022年4月23日 J2リーグ第11節(味スタ/5,110人)
東京V 1-1 千葉
得点者:(東)佐藤凌我
    (千)高木俊幸

「嫌な緊張感も少しあったんです」

「久々の味の素スタジアムの試合で、ヴェルディを相手に決めた移籍初ゴール。自分にとってメモリアルで、いいゴールになったと思います」

 高木俊幸がついに移籍後初ゴール! しかも、アカデミーから育ち、プロのキャリアをスタートさせた東京ヴェルディから奪った初めてのゴールでもある。2つの「初」でうれしさ倍増だ。

 今季からジェフユナイテッド千葉に加わったアタッカーは、1トップの後ろの右シャドーのポジションを獲得して、チームの攻撃のキーマンになっている。懐かしい緑のユニフォームを相手に先制ゴールを奪ったのは、52分のこと。自陣から福満隆貴が櫻川ソロモンに当てるとワンタッチで裏へ。そこへ高木が飛び出して一人旅、追いすがる2人のDFを振り切ってゴールに流し込んだ。迷わずゴールに向かった判断が功を奏した。

「ファーストタッチがいいところに入ったのでボールを前に運べて、スピードを落とさずに追いつかれずそのままゴールに向かえると思って緩めずにいきました。右足で打ちたくて、キーパーの出方を見て少し難しい角度になったのですが、そこは思い切りと、あとは引きの強さがあったのかな」

 暑さもあって71分に高橋壱晟と交代してお役御免となったが、その10分後に失点して同点とされ、1-1のまま試合終了、勝利を逃した。それでも、ここまでなかなかゴールが奪えなかった苦しさを払拭できたことは大きいだろう。

「チームとして狙っていた形を出せました。自分としては裏に抜け出す強みを味方が生かしてくれた形で、本当にいいボールを櫻川選手がくれました」

 仲間を生かし、生かされる。これで改めて千葉の一員になったという実感だ。それでも、意外な裏話も。

「これまでも得点のチャンスがありながら決定的なところで外していたので、打つ前に嫌な緊張感も少しあったんです」

 その不安を振り切った。

「でも、思い切って振り抜くことできたのが逆に良かったのかな」

 古巣から奪ったこの1点を大きなきっかけにするために、中3日で迎えるレノファ山口戦で連続ゴールを決めたい。

取材◎平澤大輔 写真◎J.LEAGUE


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