ファジアーノ岡山FWミッチェル・デュークが、加入後ホーム初得点を決めた。4月17日の明治安田生命J2リーグ第10節・アルビレックス新潟戦で同点ゴール。ただチャンスの数は多かっただけに、本人も指揮官も、より多くの得点への思いを明かしている。

上写真=加入後ホーム初得点となる同点ゴールを決めたミッチェル・デューク(写真◎石倉利英)

■2022年4月17日 J2リーグ第10節(Cスタ/5,471人)
岡山 1-1 新潟
得点者:(岡)ミッチェル・デューク
    (新)谷口海斗

「自分の強みの一つ」

 12分に先制されて迎えた29分、岡山は敵陣でパスを受けたDFヨルディ・バイスが、エリア内へ浮き球のロングパス。走り込んだミッチェル・デュークが、相手DFと競り合いながら頭でボールをコントロールして入れ替わると、最後は体勢を崩しながらも右足で蹴り込んだ。

 試合後は「バイスから良いボールが来た。練習から取り組んでいることで、ロングボールをコントロールするのは自分の強みの一つでもある。うまくゴールに流し込むことができた」と納得の表情だった。昨季途中の加入後、前節までに挙げた4得点はすべてアウェーで決めており、待望の加入後ホーム初得点。「ホームで決められない、呪いのようなものを打ち破れたのはよかった。ホームのファン・サポーターの方たちも我慢強く待ってくれて、『ホームで決めるのを待ってるよ』というメッセージも、たくさんもらっていたから」と喜んだ。

 一方で「もっと決めることができたらよかった」とも語った。33分に左からのセンタリングに合わせたヘディングシュートは相手GKに阻まれ、39分にはエリア内でパスを受けて右足を振り抜いたものの、わずかに右に外れた。52分には右からのセンタリングをヘッドで合わせたが、左に外れて決まらず。「チャンスを作れていなければ心配になるが、作ることはできている」とチームの攻撃を評したストライカーは、「あとはクロスをしっかり枠内にヘディングすることなどを修正していければ」と自分に矢印を向けた。

 2試合連続ゴールとなったが、木山隆之監督も、より高いレベルを求めている。試合後に「我々のクラブのエース。前節も、今節も点を取ってくれた。ただ、もっと決められるチャンスがある」と指摘し、「彼の力を生かすためのチームづくりをやっているところもあるので、今日もう1点欲しいな、というのが正直な印象」と続けた。

 さらに「コンディションは上がってきているし、チームへのフィットも進んでいる」としながらも、「毎試合1点を取り続けることと、できれば、もう1点」と要求。加えて「デュークだけでなく、他の選手も、もう1点取れるようにならないと、勝ち点は積んでいけないと思っている」と現状打破への得点力アップに期待を寄せた。

 開幕3試合で2勝1分けの好スタートを切った岡山は、第4節以降は4分け2敗と勢いが衰えている(再試合となった第8節を除く)。通算5引き分けはリーグ2位タイの多さで、この日のような試合で勝ち点1を3にできるかどうかが、今後の昇格争いのカギを握りそうだ。ミッチェル・デュークも「J1昇格を考えているのなら、引き分けはあとで響いてくる。多過ぎる引き分けを、そろそろやめなければいけない」と勝利への思いを新たにしていた。

現地取材・写真◎石倉利英


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