3月30日の明治安田生命J2リーグ第7節で、ジェフユナイテッド千葉はアルビレックス新潟を迎える。3バックのセンターに入る新井一耀にとっては、好調の新潟のFW谷口海斗と対峙することになる。リスペクトはしつつ、得点を許すつもりはない。

上写真=新井一耀はセットプレーからの失点が多いことを課題に挙げている(写真◎J.LEAGUE)

「一人がボールにいって次がカバーに回る」

 6試合で5失点。ジェフユナイテッド千葉の堅守を語る上で、新井一耀の存在を抜きには語れない。リーグで2番目に少ない失点数を誇る守備のリーダーとして、3バックの中央に構えて弾き返す。

 1試合1失点以下は上出来。だが、新井の立場からすれば、現実に5つの失点を喫しているという事実から目を背けることができない。

「崩されて失点というよりもセットプレーからの失点が多いので、そういうところで試合の流れが変わってしまう」

 3失点がセットプレー絡み。前節の栃木SC戦でも1-1に追いついたあとのアディショナルタイムに、ロングスローから押し込まれて勝ち点が逃げていった。

「失点は去年から少ないほうですけど、早い時間帯やセットプレーで失点していて、試合に大きく関わってきます。そういう時間帯や失点の仕方は去年はなかったので課題でもありますし、後ろの選手だけではなくチーム全体で試合の入り方や強度が必要です」

 第5節のザスパクサツ群馬戦は7分に先制を許して0-1、第6節の栃木SC戦も先制されたのは2分で、上記の通り1-2で敗れている。

「もったいない試合が続いているし、力を出し切れていない。不完全燃焼で終わってしまっているので、自分たちの流れが来るまで我慢しないといけないと思っています」

 第7節の相手、アルビレックス新潟は攻撃自慢のチームだ。新井はまさに我慢を続ける準備はできている。特に、正面で対峙する新潟の1トップ、谷口海斗はここ2試合で3ゴールと好調なだけに、警戒を高める。

「いろいろなパターンを持っていて、体も強いしゴールに向かってくる選手だと思っています。裏への駆け引きもあります」

 そう分析した上で、「自分たちがしっかりやれば失点はしない」ときっぱり。

 谷口は中央にとどまるよりも、流動的にポジションを変えてくるタイプ。空いた場所には別の選手が入ってくる。

「1トップが裏に抜けてサイドからスペースに入ってくるので、こちらは後ろに3人がいる分、一人がボールにいって次がカバーに回ること、それからボランチがしっかり前のスペースを生めることができればセカンドボールも拾えます。一発で裏をやられるシーンをなくすことが大事で、そこは後ろのコミュニケーションで対応できるので常に声をかけて集中してやっていきます」

 新潟の好調の攻撃陣を、こちらも好調の千葉の守備陣が迎え撃つ。その上で、ゴールが必要だ。

「相手がポゼッションする分、高い位置で取れる準備をして引っ掛けてカウンターを仕掛けたい。押し込まれる時間は耐えて、自分たちのボールにしてゴールにつなげていきたい。受け身になっていては点は取れないので、自分たちもボールを持つ時間を増やさなければいけないし、そこから選手のアイディアで崩さないと点は取れないと思います」

 耐えること。自分たちも逃げずにボールを持つこと。アイディアを惜しみなく出すこと。新井は3つのテーマで新潟戦に臨む。新潟とのホームゲームではJ1時代の2005年に勝って以来、8試合で2分け6敗と白星がない。その黒歴史を払拭する一戦にしてみせる。


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