上写真＝10分に鮮やかなボレーシュートで先制ゴールを挙げた谷口海斗。11ゴールはチーム単独トップだ（写真◎J.LEAGUE）
■2021年9月11日 明治安田生命J2リーグ第29節（＠デンカS/観衆9,754人）
新潟 1-2 山形
得点者：（新）谷口海斗
（山）ヴィニシウス・アラウージョ、山田康太
「もっと大胆にゴールにいくことも大事」
チーム単独トップの11ゴール目は、豪快な右足ボレーで決めた。
アルビレックス新潟のFW谷口海斗は、9月11日のJ2第29節でモンテディオ山形から10分に先制ゴールを奪い取る。自陣右サイドからセンターバックの早川史哉が裏のスペースへロングパス、抜け出した高木善朗が巧みに収めてからややマイナス気味に強く送ると、谷口はファーサイドからボールに合わせるように少し戻りながらステップを踏んで、右足を高く上げてスマッシュ、ゴール右にたたき込んだ。
「ヨシくん（高木善朗）から本当に良いボールが来て、決め切れたので良かったです」
「クロスに飛び込むことは考えていました。うまくタイミングが合っていいボールが来て、そこは本当に良かったです」
言葉が少なくなるのは、朴訥さと真面目さを持つその性格からだけではなく、逆転負けを喫した悔しさからだった。
チャンスはほかにもたくさんあった。例えば30分にはカウンターから本間至恩が突き進み、左で谷口が受けて左足で狙いながら、力んだのかボールは左に大きく切れていく。ほかにもゴール前に陣取ってチャンスに関与していくが、35分、61分に失点して逆転負けを喫した。
「自分のシュートシーンもあったので、ああいうところで追加点を取っていかないといけなかったと思います」
アルベルト監督もチャンスを作り続けた選手のアクションを称える一方で、やはり決定力不足で勝利を手繰り寄せることができないことを嘆いた。谷口はその原因の一つとして「焦り」を指摘する。
「チームとして1点を取りにいくところはありましたけど、相手に先に取られてしまったので、そこで少し焦りが出てしまったと思います」
最後は高澤優也と鈴木孝司とともに前線に3人が並んでパワープレー気味に押し込むことまでしたものの、どうしても1点が遠かった。
「いままで積み上げてきたスタイルもあるけれど、もっと大胆にゴールにいくことも大事だと思うので、そこのバランスをうまく取れればと思います。あとはシュートの精度をもっと上げていかないといけない」
ここまでの11ゴールで得点ランクは単独4位。トップはジュビロ磐田のルキアンの16ゴールだ。ロアッソ熊本に所属した昨季はJ3で18ゴールを挙げて得点王に輝いている。2年連続で別カテゴリーで得点王を獲得する可能性はまだまだある。残り13試合で昇格と得点王のダブルを貪欲に狙わない手はない。
写真◎J.LEAGUE
