ジェフユナイテッド千葉の田口泰士がV・ファーレン長崎を前に取材に応じた。リーグ再開後、上位陣との対戦が続くが、2分け1敗とまだ勝利がない。8月最後の試合で勝利を手にできるか。田口が意気込みを語った。

上写真=チームの成長を実感していると話した田口泰士(写真◎J.LEAGUE)

自分たちのやり方を確認できている

 前節のヴァンフォーレ甲府戦は、後半のアディショナルタイムにチャン・ミンギュの劇的ヘッドで追いつき、勝ち点1を手にした。前半、相手にPKを与えたチャン・ミンギュが自らゴールを決めて、ドローに持ち込んだゲームだった。敵地で勝ち点1は悪くない結果と言えるが、田口は「ああやって失点してしまうと厳しい。今の自分たちの力ではなかなかひっくり返せないというのが現状なので、やっぱりまずは失点しないということをもう1回、チームとして共有して試合に臨みたい」と振り返った。

 直近の10試合は2勝5分け3敗。2勝の内訳を見ると、21節の群馬戦も23節の金沢戦も2ゴールを挙げている。一方で5つの引き分けと3つの敗戦は1ゴール、もしくは無得点に終わり、その結果、ポイントを失うことになった。田口が「ひっくり返せない」と話したのは、複数得点が難しい現状を踏まえてのことだろう。

 試合内容そのものは以前に比べて着実な進歩を見せている。ボールを奪ったあとの選択肢が増え、縦に急いで簡単にロストするようなケースは減ってきた。臨機応変なプレーで、ボールを保持する時間は増えた。

「ここ数試合、意図的にボールを保持する時間を増やしたり、ゲームの組み立ての部分は以前よりもうまくやれている部分は増えていると思います」

 保持率が上がれば、当然、守備の時間は減る。引き分けの数が示す通り、以前に比べて『負けにくい』チームになっているのは確かだろう。一方で、勝ち切れないという側面もある。上位に食い込んでいくためには、これまでドローに終わっていたような試合を勝ちに持っていかねばならない。甲府戦のように先制点を与えるのではなく、「良い入り方をして、自分のたちのやりたい攻撃ができるようにしたい」と田口は語った。

 28日にホームで対戦するのは、7位の長崎だ。試合数は長崎の方が1試合少ないにもかかわらず、千葉は勝ち点で10ポイントの差をつけられている。14節の対戦では2-2で引き分けた。

「相手のサッカーに対して、自分たちはこういうやり方をするというのは、今週しっかり確認できている」

 状況に応じたプレーで主導権を握り、リーグ再開後の初勝利をつかめるか。8月のラストゲーム。田口は、必勝を誓った。


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