上写真=磐田が6分にあっという間に先制。松本昌也が伊藤洋輝のパスで抜け出して流し込んだ(写真◎J.LEAGUE)
■2021年7月3日 明治安田生命J2リーグ第21節(@エコパ/観衆13,652人)
磐田 3-2 新潟
得点者:(磐)松本昌也、ルキアン、森岡陸
(新)ロメロ・フランク、谷口海斗
「がんばってこいよと言いました」
J2の折り返しとなる第21節で、2位のジュビロ磐田が迎えたのが勝ち点3差で食らいついてくるアルビレックス新潟だ。磐田は負ければ順位を入れ替えられる重大局面で、そしてもう一つ、ドイツのシュツットガルトに移籍が決まった伊藤洋輝のラストマッチとしても、どうしても勝ちたい一戦だった。
3バックの左にその伊藤。一列前の左ウイングバックに松本昌也。このコンビで6分の先制ゴールを決めてみせた。
左に開いた伊藤がボールを受けると、松本はその前を相手の背後にするすると走り出す。足元にていねいに伊藤からのパスが届いて、角度がなかったものの「中を見て確認して、でも最後はトラップしたあとに打とうと決断しました」。ゴールエリアの左角付近から、右足で右サイドネットにしっかり蹴り込むシュートで鮮やかに決めてみせたのだ。
「その瞬間は考えてはいなかったですけど」と松本は笑う。「洋輝から最後にパスをもらって決めることができてうれしいです」。自身が決めることで、伊藤にアシストをつけて送り出すことができた。「うまく出してくれたので、落ち着いて決めるだけでした」「がんばってこいよと言いました。今日もいいパスをくれたので感謝しています」と爽やかに振り返った。
このあとルキアン、森岡陸が決めて前半で3-0とリード。後半に2失点して、クリーンシートは前節までの7試合連続でストップしたものの、なんとか3-2で逃げ切って8連勝だ。京都サンガF.C.が敗れたため、前半戦ラストゲームで首位に立つ最高の結果になった。
「大事な試合にしっかり勝てて後半戦に臨めるのは自信がつきました。ただ、自分の中では順位はあまり気にせずに、下位チームでも難しい試合になるときはありますから、自分たちにフォーカスして目の前の試合で勝ち点3を取れるようにすることが大事です」
まったく浮かれる様子はない。
「自分たちのやるべきことをやり続けます。守備でハードワークをして戦うこと、攻撃で人とボールが動くサッカーを目指しているので、続けることが大事だと思っています」
継続性。松本自身もゴールを取り続けていきたいところだ。
写真◎J.LEAGUE