悔しさしか残らないスコアレスドローだった。6月26日の明治安田生命J2リーグ第20節、アルビレックス新潟は水戸ホーリーホックをホームに迎え、特に後半は押し込みながらも得点はなし。攻撃の要、高木善朗は繰り返される相手のファウルに悩まされながらも前を向いた。

上写真=高木善朗は度重なるチャージに苦しむが、警戒されている証拠でもある(写真◎ALBIREX NIIGATA/J.LEAGUE)

■2021年6月26日 明治安田生命J2リーグ第20節(@デンカS/観衆13,413人)
新潟 0-0 水戸

「チームとして思い切ったプレーが必要」

 高木善朗は間違いなくアルビレックス新潟の攻撃の要だ。7ゴール11アシストという数字を見るだけでもそれが分かる。だから相手に狙われる。

 J2第20節は水戸ホーリーホックをホームに迎えた。いつものように1トップの下に位置して、相手が嫌がる場所でボールを引き出していく。

「とにかく(相手の)間で受けようと思っていたんですけど、受けたらファウルしてくるので…」

 何度も背後から削られてはピッチに倒れる。それだけ相手にとって危険なプレーをしている証拠だが、それにしても痛々しい。

「もう少しワンタッチではたく工夫をしようと思います」

 というのが、高木が考えるタックル回避法。77分にはその意識がビッグチャンスに結びつく。右から本間至恩がドリブルでカットインしてきて、短く高木に預ける。寄せてきた相手を察知して、これをワンタッチで最前線の鈴木孝司に流し込んだ。鈴木は前を向きながらもシュートは打てなかったが、それでも中央を完全に割ってみせた。

「前半からボールを持っていて支配できたから、後半に相手が疲れて中央も空いてきました。相手の攻撃の脅威はまったくなく、相手は守備だけしかしていなかったような試合だったので、その中で相手を疲れさせて中央を使えるようになったのは良かった」

 後半は特に圧倒的に攻め続けて、右から左から真ん中から、上から下からと、立体的にゴールに迫っていった。しかし、終わってみれば0-0。

「支配できましたけど、点を取れなくて引き分けに終わってしまったゲームだと思います」

 まさにその言葉通りの90分で、勝ち点2を落としたゲームになってしまった。

「ラストパス、シュートの質をもう少し上げたいのと、あとはチームとして思い切ったプレーが必要だと思います」

 前半はチームでわずかにシュート1本だった。高木自身もこの試合ではシュートなし。ハードなタックルをうまくかいくぐって、もっともっと思い切ってゴールに迫らなければならない。次は7連勝と絶好調の2位ジュビロ磐田とのアウェーゲームだ。

写真◎ALBIREX NIIGATA/J.LEAGUE


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