上写真=攻撃はもちろん守備でも貢献を誓う川又堅碁(写真提供◎JEF UNITED)
去年よりも明確になっている
「ハードでしたよ」。濃密なキャンプを終えて千葉に戻ってきた川又は、充実の表情で新シーズンへの意気込みを語った。
「守備はスイッチを入れるところとか、みんなで共通認識を持てました。その上で、そこからの攻撃のバリエーションというところが重要だと思うんですが、その点でも去年よりかは明確になってきていると思っています」
今年のキャンプではアグレッシブな守備と昨季は単発になりがちだった攻撃が整理され、共通理解を深めることができた。若い選手が積極的に声を出し、チームの一体感も感じるという。J1昇格という目標に向けて、一丸となって走り出している実感がある。
昨季は27試合(先発13試合)で6ゴール。前線で体を張って攻撃の基点となり、守備にも力を注いだが、ポテンシャルの高さを考えれば、その数字は物足りなくも映る。裏を返せば、それだけ期待が大きいということになる。本人ももちろん、そのこは重々承知だ。新シーズンに向けてはよりゴールを強く意識していた。
「FWなので、というか、点を取る仕事、本当に勝つために得点数を意識したい。チームとしての目標はJ1昇格なので最低でも2ケタというところは取らないとチームにとってプラスにならないと思います。FW陣がみんな2ケタ取ったら。そう思っています」
昨季、チームは攻撃に課題があると言われていた。FWとして忸怩たる思いがあっただろう。「今季は攻撃が課題と言われないようにしたい」と言う。結果を残して、勝利をつかむ。自らに課すタスクはシンプルだ。
「守備の面でも攻撃の面でもしっかり戦えるチームになっていると思います。得点数もそうですが、勝てるチームになっていきたい」
千葉に加わって2年目。練習参加から契約を勝ち取った昨季とは異なり、今季は始動からチームのために全力を注いでいる。10代の頃から互いによく知る鈴木大輔も加入し、ともにチームを盛り立てている。
「アンダーの16だったかな、そこらへんくらいからずっと一緒で、高卒で一緒に新潟に入って、本当にずっと一緒にいたんですよね。やっぱり昔からそうですけど、すごく高い目標を持って、お互いに励ましやってやって来た。(鈴木は)キャプテンという立場になりましけど、どんな場面でも支えながら、同じ目標に向かっていけるようにと思っています。最後に笑えるように、けっこうお互いに若い時から苦労しているので」
31歳で再び同じチームで戦うことなった盟友をサポートしながら、チーム全員でJ1昇格を成し遂げるつもりだ。むろん、そのためにまだまだやるべきことはあるが、目標達成への大きな可能性を、今、川又は感じている。