1月30日にアルビレックス新潟はJFLの高知ユナイテッドSCと練習試合を行った。30分×3本で6-1の勝利に終わったが、大量得点のラストを締めくくったのが、ルーキーの小見洋太。ワンタッチゴールを決めて、プロ初の喜びを語った。

上写真=ゴールにサムズアップ。小見洋太は交代直後の一撃でインパクトを残した(写真◎アルビレックス新潟)

「相手の視野から消えて決めるのは強み」

 30分×3本の練習試合の3本目、手元の時計では14分だった。田中達也に代わってピッチに足を踏み入れたのは、昌平高からアルビレックス新潟に加入した小見洋太だ。

 練習が始まってまだ1週間。しかし、そんなことはこの若武者には関係なかった。「出場時間が限られていたので、その中で結果を残してやろうと強い気持ちを持って入りました。1得点できて良かったです」

 思考はもうとっくにプロフェッショナルだ。爽やかさの合間に見せる、いわゆる「面構えのいい」表情が印象的。この日、プレーしたのは24人で、1人は同時に交代した練習生だったので、プロ選手の中で16分しかプレーできなかったのは小見だけだった。だから、そこで目に見える結果を残すことが何よりも大切だった。

 16分、左サイドでボールを収めた星雄次がゆっくりとキープし、相手を抜ききらないタイミングでセンタリング、これをゴールやや右に潜り込んでいた小見が右足のインサイドできっちりとゴールに送り込んだ。ピッチに入ってから、手元の時計でわずか1分43秒で決めてみせた「プロ初」ゴール!

「クロスへの入りはアルビレックスに来てからキャンプでトレーニングしていた部分で、そこに星くんがいいボールを上げてくれたので、決めきれてよかったです」

「相手の視野から消えて決めるのは強みなので、それを生かせて取れました。今後の自信につながるのでよかったです」

 口調は初々しいが、自らの強みとトレーニングの成果をすぐさま発揮できる勘どころの良さはさすがだろう。得点のあとにも同じルーキーの三戸舜介との細かなコンビネーションでゴール前で崩しにかかるなど、豊富なアイディアも披露した。

「高校時代からゴール前の崩しはやっていて、そこはアルビレックスでも似ているところがあるので、高校時代にやっていたことが生きてきます」

 一方で慣れないこともある。

「トレーニングは独特なものが多くて、ポゼッションでも高校のときと違います。慣れてくればできるようになると思うので、意識的に取り組んでいきたいと思います」

「プロのスピードにまだ慣れていないですが、自分の強みの駆け引きは通用するので、そこを生かして伸ばしていきたい」

 できることとできないことの整理はついている。できることを伸ばし、できないことを習得するために、アルベルト監督のアドバイスは刺激的だろう。そのアルベルト監督も「三戸や小見のプロのスタートに携われてうれしい」と話していて、その可能性に期待を隠さない。

 明るい未来へ、高知でまずは確実な一歩を踏み出した黄金ルーキー。背番号23の行く末から目が離せない。


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