東京ヴェルディが新体制発表を行なった。昨年末にクラブの混乱が明るみとなり、ゼビオHDが連結子会社化。経営陣が刷新され、文字通りクラブも新体制で新シーズンに臨む。中村考昭代表取締役、永井秀樹監督がそれぞれの立場から意気込みを語った。

素晴らしいメンバーと進んでいく(永井監督)

富澤清太郎(DF/3)「率直な気持ちとしては、実際(ヴェルディを離れて)10年ですが、初日からブランクを感じさせないような一歩を踏み出せたと思います。初めての選手も含めて最初から友だちというか、そんな関係でとても入りやすかった。下部組織からどんどん優秀な選手が出てきているという話が(発表会の中でも)ありましたが、変わらず素晴らしい選手が常々出てくるなと感じています。ただ、僕が(外に)出たときからずっとJ2を戦っているという部分に関して言えば、僕自身そのことに責任を感じています。昇格の目標を達成できずに出ていきましたし、自分自身がやってきたことに何かが足りず、そういった姿を後輩たちが見てきて、それを基準に育っていったわけですから。その何か一つ足りなかったところを自分自身が経験してきたことで埋められたらと思っています」

梶川諒太(MF/4)「永井さんのサッカーは2019年にやっているので、リベロ(アンカー)やフロントボランチの部分でやりたいと思っています。得意なプレーはとにかく運動量を発揮して味方が苦しい状況とか、いま助けてほしいというところにいち早く気づいて、そういう部分でチームを助けたい。その力があると感じています。運動量を多くしてチームの力になりたいと思っています」

ンドカ・ボニフェイス(DF/15)「自分のポジションはセンターバックで、ヴェルディで言えばクラウンです。強みは相手フォワードとのフィジカルの勝負。(永井監督の印象は)練習からすごく細かいことを要求されますし、練習のメニューのルールもすごく多くて頭を使わないと付いていけないという印象なので、頑張って頭を使おうと思います(笑)」

加藤弘堅(MF/17)「ポジションはボランチです。まだヴェルディに加入して間もないですが、できるだけ早く味方の選手の特長を把握しながらゲームでどう生かしていくか、その中でゲーム中に起きている現象や対戦相手の特長やウイークをいち早く見つけて、ヴェルディのサッカーの中で生かしていけたらと思います。そういう部分は個人的にゲーム中に意識しているところです」

長沢祐弥(GK/21)「自分の強みはシュートストップとフィードだと思っているので、ぜひそこを見てもらいたいです。(永井監督の印象は)今回、初めて永井監督と関わらせていただいていますが、自分の正直な印象はイメージ通り、めちゃくちゃ怖い方だなと思います(笑)」

深澤大輝(DF/23)「ポジションはディフェンスライン。サイドアタッカー(サイドバック)、クラウン(センターバック)です。得意なプレーは守備の出足の速さやヘディングです。(永井監督の印象は)自分がユースのときに永井監督が現役で、練習試合のときなどは一緒にプレーさせていただきました。そして、監督になられて今度は自分がその下でプレーするという立場になりました。現役のときからやろうとしていたことを、今のヴェルディで実現しようとしている。その実現に向けて自分も一緒に戦っていければと思っています」

持井響太(MF/26)「ポジションはワイドであったり、ヴェルディではフロントボランチのポジションが一番良いかなと思います。ドリブルと局面を個人で打開する力が自分の武器だと思っています。それを生かしつつ、周りを生かしながらゴールにつながるプレーを意識して戦っていきたいです。(永井監督の印象は)すごく仲間思いで熱い方。練習前のミーティングなどでもピッチに入る前にポジショニングの確認など、すごく細かいことを教えてくれるので、ピッチに立ったときにすごくやり易いし、イメージがし易いです」

佐藤凌我(FW/27)「自分の得意なポジションはフォワードです。ヴェルディで言えばフリーマン。自分のプレーの特長は常にゴールから逆算して動き出すところや、より多くゴール前に顔を出して得点という結果を残すところだと思っています。(永井監督の印象は)自分も今年から関わらせていただいていますが、すごく情に厚くヴェルディの皆さんをファミリーと呼んでいて、そういった仲間意識の強い方の下で一緒にサッカーができることは幸せなことだと思っています。ヴェルディファミリーの一員となれたことをうれしく思っています」

山口竜弥(DF/28)「自分のポジションはヴェルディで言えば、サイドアタッカー(サイドバック)のポジションです。自分の強みは1対1の攻守の対人や何度もアップダウンできるスタミナ。それから攻撃でアクセントを付けるところです。ぜひサポーターの方々に見ていただければと思います」

佐藤久弥(GK/41)「自分の特長は足元の技術と守備範囲の広さ。それをこのチームでも存分に生かしたいです。自分自身、元フォワードとして攻撃的なサッカーが好きなので、攻撃的な印象をキーパーのところから出していけるように頑張りたいです」

安在和樹(DF/42)「ディフェンスやミッドフィルダーだったり、色んなポジションができるのが強みだと思っています。自分の特長としてはゴールに向かう姿勢、ゴールに関わる部分、あとはキックの部分が一番得意としているところです。永井監督とは監督の現役時代に一緒にプレーさせてもらっているんですが、そのときと変わらずに厳しくも愛があってユーモアがあるすごい方だということをあらためて感じています(笑)。カンペーさん(富澤)も言っていましたが、人はそんなにすぐに成長できないので、ちょっとずつ、僕も成長しているのか分かりませんが…僕自身はそんなに人として変わっていないと思いますが(笑)。ただ、サッカーの面では色んなチームに行ってヴェルディ以外のサッカー観に触れましたし、色んな人たちと出会ったので、そういう部分ではたくさん刺激を受けてきました。それをこのチームに還元できればと思っています」

 今回オフの補強について江尻篤彦強化部長は二つの目標を掲げたと説明した。一つは「チームの中期ビジョン」。そして二つ目が「チームの一体化」。

「クラブの中期ビジョンとして、2021年の今年から2023年シーズンまでの3年間を目標にJ1昇格を目指したいと思っています。そして、2024、2025シーズンに向けてJ1定着、ACLを目標にチーム作りをしていきたい。このチームの柱である育成組織からの昇格組、そしてスカウト網を強化してJ1、J2、J3、アマチュアクラブ、大学生、高校生など、そういうところにも目を向けてチームを編成していきたいと思っています。
 二つ目はチーム一丸となってシーズンを戦っていく集団を編成するということ。すべての力をヴェルディのために尽くす集団です。チームに残ってくれた選手と、今シーズン集まってくれた選手でしっかりと今シーズンを戦っていきたい。コロナ禍で今年も色んなことがあると思いますが、ファン・サポーターの皆様、われわれヴェルディをよろしくお願いします」

 とりわけ強調されたのが、「チームの一体化」だ。それはヴェルディが「もう一度あるべき場所、ポジションに行く」ためであるという。

 永井監督も、「ヴェルディらしくヴェルディらしい素晴らしいサッカーをさらにバージョンアップさせて、戻るべき場所に一日でも早く戻る」と語り、「いま一度ヴェルディが日本サッカーをけん引していける、そこまで、その先の世界というところまで進んでいけるように、1日1日、1試合1試合を大事にして素晴らしいメンバーとともに進んで参りたいと思います。今シーズンも皆様のご支援、ご声援を何卒よろしくお願いいたします」と新シーズンに向けて意気込んだ。

 チームはこの後、トレーニング、キャンプの中でコンセプトを共有、確認しながら2月28日の開幕に向けて準備を進めていく。


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