アルビレックス新潟は11月6日、臨時取締役会を開いて是永大輔代表取締役社長の辞任を決議したと発表した。後任は中野幸夫氏が復帰の形となる。新潟はファビオとペドロ・マンジーが道路交通法違反で契約解除され、クラブの責任問題に発展していた。

上写真=是永大輔社長が責任を取る形で辞任を申し出て臨時取締役会で受理された(写真◎J.LEAGUE)

「クラブの価値を毀損してしまう事態となりました」

 アルビレックス新潟が11月6日に発表したのは、代表取締役社長の異動(辞任・就任)について。是永大輔代表取締役社長より11月6日付けで代表取締役社長を辞任したいとの申し出があり、受理したという。同日の臨時取締役会で、後任に中野幸夫氏が就くことが決議された。中野氏は2005年から08年、17年から18年に続く3度目の就任となる。

 なお、是永氏は17日に代表取締役から取締役となり、12月31日にて取締役を退任する予定。

 新潟は所属していたFWファビオが道路交通法違反(酒気帯び運転)で任意捜査され、同乗者のFWペドロ・マンジーも任意捜査の対象になったと10月15日に発表。9月17日に発生した事案にも関わらずJリーグへの報告を怠り、対象選手を試合に出場させるなどの対応について大きな批判を浴びた。19日には両選手の契約解除、ならびに是永大輔社長の100%減俸処分、玉乃淳ゼネラルマネージャー兼強化部長の譴責処分が発表されていた。その経緯を説明する19日の記者会見では「辞めろという声が多ければ、それ(辞任)は考えなければいけない」などと話していた。

 28日には刑事処分が決定されたことを新潟が発表。ファビオが新潟区検察庁の取り調べを経て道路交通法違反(酒気帯び運転)の罪で略式起訴され、罰金刑(罰金は即日納付)、マンジーは道路交通法違反(酒気帯び運転の幇助)の疑いで同じく取り調べを受け、起訴猶予処分となった(罰金等の刑罰なし)。

是永社長の声明(プレスリリースより)

 今回の一連の騒動によりご迷惑をおかけしたすべてのみなさま、大変申し訳ありません。心よりお詫び申し上げます。

 2018 年9 月の専務就任、2019 年1 月の社長就任以来、クラブの価値を高めるために情熱を持って精一杯取り組んで参りましたが、今回の件では判断と対応を大きく間違えました。結果、クラブの価値を毀損してしまう事態となりました。みなさまが、そして自分自身が心から愛するアルビレックス新潟の名誉を傷つけてしまったこと、毎日、自責の念に駆られています。選手やスタッフ、社員のみなさんには何も瑕疵はございません。本当に申し訳ありません。

 また、アルビレックスファミリーだけではなく、すべてのJ リーグファン、サッカーファンのみなさまにも大きなご迷惑をおかけしました。恥ずかしく、情けなく、猛省しています。

 記者会見でも述べさせていただいたように、今回の件は決して隠蔽を意図したものではありません。しかし、結果として誤解を招く状況に陥らせてしまったことも理解しています。何より、懲罰というJ リーグの処分を重く受け止めています。大きな責任を感じています。

 世の中をこれほどお騒がせしてしまっていること、そしていま最も必要であるクラブの速やかな信頼回復のためには、自分がここから離れるべきだと考えました。

 サポーターのみなさまには思い切り応援していただきたいため、またチームにはこれからの戦いに集中してもらいたいため、そしてクラブが予算編成とチーム編成など来季の準備を進めるためにも、このタイミングで辞任することとさせていただきました。

 今後はいちサポーターとしてアルビレックス新潟の未来に貢献させていただきたく思っています。

中野新社長コメント(同)

 このたび、是永大輔の代表取締役社長の辞任に伴い、後任として就任することとなりました。一連の事案につきまして、多くの皆様にご迷惑とご心配をおかけし、誠に申し訳ございませんでした。深くお詫びを申し上げます。

 当クラブは創設以来、ファン・サポーターの皆様、パートナー企業の皆様、後援会員の皆様、ホームタウンの関係者様、株主の皆様など、大変多くの方々に支えていただきながら、ここまで歩んでまいりました。代表取締役社長へ就任するにあたり、これまでのご声援やご支援に報いるためにも、誠心誠意の対応を信条として、信頼回復に努める所存です。

 そして、現在J2リーグは終盤戦に差し掛かっています。選手や監督、すべてのスタッフは、最後まで団結心を持って戦い抜く決意です。引き続き、皆様の温かいご声援をアルビレックス新潟へお送りいただけますよう、何卒よろしくお願い申し上げます。


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