ジェフユナイテッド千葉のMF見木友哉が大宮アルディージャ戦を前にオンラインで取材に応じた。前節、水戸にホームで1-5と大敗したが、大卒ルーキーのボランチは自身の課題にフォーカスし、巻き返しを誓った。

上写真=オンライン取材で率直な思いを語った見木(写真◎JEF UNITED)

思い切りの良さが欠けている

 今シーズンからチームを率いる尹晶煥監督が守備の整備に力を割いてきたのは誰もが知っているところだろう。ただ、その守備に過度に意識するあまり、本来の持ち味を失ってしまっては元も子もない。最適なバランスを見いだせないのが、今の千葉かもしれない。多くの選手が「積極性が足りない」「ミスを怖れている」と同様の言葉を口にする。直近、5試合で先発しているボランチの見木友哉もその一人だ。

「いま、思い切りの良さが欠けていると自分自身も感じていますので、ミドルシュートを自分が打っていければなと思います」

「スタメンで出てはいますが、自分自身そんなに手応えというか、もっとできると思っています。前回の試合(水戸戦)で言えば、いけない場所でボールを奪われたりしているので、ミスを減らしていかに縦パスをつけないといけない。シュートも打つのもそうですけど、もっとゴールに絡んでいきたい」

 チーム全体のことよりもむしろ、自身のパフォーマンスにフォーカスし、反省を口にした。

 組織立った守備を構築するために、チームではいくつもの約束事を共有している。それは何も特別な事ではなく、原則と言っていいものかもしれない。例えば、CBがつり出されたときにはボランチがそのスペースを埋めることやボールがが逆サイドにある際にはボールサイドのボランチの斜め後方にポジションを取ることなどなど。だが、選手によっては、これらいくつかある約束事に縛られて、状況判断に迷いが生じているケースもある。

 前に出るべき時に留まっていることもあれば、リスクを負ってパスを通すべきときに躊躇する場面も散見する。通常のシーズンなら練習の中で何度もすり合わせる時間を持てるはずだが、今季は試合が続き、リカバリーに割く時間が多い。細部の修正に割ける時間は限られていることもあるだろう。とはいえ、シーズンも折り返しを過ぎた。課題はクリアしていなければならない。

「守備もやるべきことはありますけど、もっと攻撃で違いを生み出さないと。それは自分ができるところだと思っているので。今苦しい状況ですけど、若手がもっと頑張らなければいけないですし、得点に関わることは自分がもっとできると思う。約束事をやりながらも、もっとゴールに関わらないといけないと思っています」

 見木は今、攻守の最良のバランスを見いだそうと努めている。次戦は特別指定選手としてプレーしていた昨季にJ初ゴールを決めたアウェーの大宮戦だ。縁起のいい場所でゴールに絡んで、勝利を収めたいところ。

「自分もその思い出があるので、次の試合でゴールを決められればと思っています」

 守り倒すのが目的ではない。良い守備から良い攻撃につなげることをチームは目指している。指揮官が目指す形を体現できるのは、選手たち自身。最適化したボランチ見木の姿を、大宮戦では見られるか。


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