京都サンガF.C.のDF上夷克典が21日、オンライン取材に応じた。8月は複数失点が続いた6位の京都だが、上夷が最終ラインのレギュラーに定着してから守備が安定。プロ2年目の24歳は、昨季引退した元日本代表DFの教えをいまも忠実に守っているという。

上写真=チームの失点減に大きく貢献するDF上夷(写真◎J.LEAGUE)

背後を取られないこと

 8月19日に行なわれた第14節・アルビレックス新潟戦で今季初出場を果たし、9月2日の第16節・大宮アルディージャ戦からスタメンに定着。現在、5試合連続でフル出場中の上夷は「疲労は多少あるけど、試合の体力に慣れてきて、コンディションはいい」と充実した表情を見せた。

 大宮戦こそ0-1で敗れたが、続くジェフユナイテッド千葉戦からチームは今季初の3連勝を達成。前節のヴァンフォーレ甲府戦で連敗は止まったものの、4試合連続でクリーンシートを継続している。8月の京都は7試合で12失点を喫しており、上夷のスタメン定着を機に失点が劇的に減った。それでも本人は「攻守においてやるべきことを共有できている。全員が失点ゼロにこだわっている結果」と謙虚に語った。

 鹿児島城西高から明治大に進学し、昨季より京都に加入。プロ1年目は負傷離脱もあったが13試合に出場し、昨季限りで引退した元日本代表DF田中マルクス闘莉王の現役最後の試合ではCBでコンビを組んだ。「戦うメンタルはいままで一緒にやってきた選手の中で一番だった。周りを動かす力も一番。敵うところがなかった」。全盛期を過ぎていたとはいえ、偉大な先輩からは学ぶことばかりだった。

「闘莉王さんは背後を取られないことを一番言っていました。なので、背後を取られないことをまず頭に入れて、そこから前を動かし、コミュニケーションを取りながらやっています」

 基本に忠実に。その姿勢は今後も変わらない。23日の栃木SC戦に向けて「前からがんがんプレスに来て、一人ひとり戦える選手が多い。最後の1分1秒まで結果が分からないような試合展開になると思っている」と気を引き締める。「クリーンシートで終われるのはうれしい。これをもっと継続したい」。完封へのこだわりも、先輩譲りか。


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