上写真=最後まで前線で体を張り続けたクレーベ。一矢報いた(写真◎J.LEAGUE)
■2020年9月9日 J2リーグ第18節(@フクアリ:観衆2,030人)
千葉 1-3 新潟
得点:(千)クレーベ
(新)渡邉新太、本間至恩2
得点より勝ち点1の方が良かった
試合後にジェフユナイテッド千葉の尹晶煥監督が絞り出した言葉は、どうにも重々しく響いた。
「もうちょっと選手たちもしっかりしないと、これ以上は成長はなかなか見られません。何が不安なのか何が怖いのか分からないけれど、もっと自信を持って戦わなければいけない」
アルビレックス新潟に翻弄され続けた末の、1-3の完敗。覇気がないと断じられても仕方のない展開だった。
それでも試合終了間際になんとか一矢報いたのは、クレーベだ。90+2分に岡野洵がドリブルで最終ラインから持ち上がり、そのままクロス。クレーベがヘッドでうまくコースを突いて右に流し込んだ。
「ゴール決めたのはいいけれど、自分にとっては苦い味のするゴールでした。この1点より勝ち点1の方が良かった」
尹晶煥監督は試合後に選手たちに「プロらしく戦っていないので、そういうところを話して、不安感を残さないように、この負け方がトラウマにならないように、一人ひとりしっかり戦おうと伝えた」のだが、クレーベはどのように受け止めたのだろう。
「不安という言葉ではなくて、自信がないのかなと思っています。この状況を打開するには勝利しかありません。トップレベルの自信を持つ必要があって、それは勝つことで持ち得るものだと思います」
そのためには、「自分たちの中でやるべきことはたくさんあります。コミュニケーションを取らなければいけないし、私たちはクラブからサポート受けながらタイトル取るためにやっているので、詳細を突き詰めてやらなければいけない」と選手たちの意識改革を望んでいる。
やるべきことがあるのにやらないのは、それこそプロではない。だからクレーベは投げ出さない。
次はアウェーの愛媛FC戦。6試合も勝利から見放されているだけに、クレーベの言うように意地でも勝利をもぎ取って、再浮上のきっかけにしなければならない。
取材◎平澤大輔 写真◎J.LEAGUE