上写真=17日の練習後にオンライン取材に応じた高木監督(写真◎スクリーンショット)
生き残りを懸けた一戦
前節のレノファ山口FC戦で今季3敗目を喫し、直近3試合で勝利のない大宮。上位争いに踏みとどまるためにも、19日に行なわれる第13節・北九州戦は今季の山場といえるだろう。北九州は今季J3から昇格したばかりだが、現在6連勝中と絶好調。高木監督が「いまは本当に乗っているというか、かなり完成度の高いサッカーをしている」と語るように強さは本物だ。
その北九州を率いる小林伸二監督は、高木監督にとっては恩師といえる存在。Jリーグ開幕前のマツダ(現在のサンフレッチェ広島)で小林コーチの熱血指導を受け、その後「アジアの大砲」と呼ばれる日本代表ストライカーに成長した。「よく分からないところもあったんですけど(笑)、体の使い方ですよね。僕は体が大きかったから、駆け引きの中で自分の体をうまく使うことをよく言われました」。高木監督は当時のことを懐かしそうに振り返り、また北九州での印象を次のように語った。
「甲高い声が画面を通して聞こえてきて、あの人らしいなと。だけど、あの人らしいというのはそういう立ち振る舞いの部分だけで、サッカーに関してはいままでの色とはちょっと違う感じのものを作られてきたなと。それはJ3からしっかり作ってこられたことが大きな要因になっていると思う」
J1昇格4回の実績を誇る小林監督といえば堅守速攻のイメージが強いが、昨季就任した北九州では一転、アタッキング・フットボールの新機軸を打ち出し、J2に昇格した今季も継続している。「つないでくると思うと飛び出す選手がいたり、そこのバランスが非常に良いチーム」という高木監督の評価は、決してお世辞ではない。
また高木監督は素早い攻守の切り替えが北九州の強さを支えていると分析。「サポートの距離感を保つことで失ったときに密集を作っている」と語り、「我々としては早くサイドに振りたい。北九州の選手たちを動かすことが必要になってくる」と強敵撃破へのポイントを挙げた。