上写真=尹晶煥監督は決定力を勝負のカギに挙げた(写真◎ジェフユナイテッド千葉)
アイディアあるプレーが必要
誓うのは、ホームでの勝利だ。
ジェフユナイテッド千葉は残念ながら、再開後のホームゲームで連敗している。8月2日のJ2第9節でフクアリに迎えるのはザスパクサツ群馬。ファン・サポーターに喜びを届けるために、必勝体制はいつも以上に強化されている。尹晶煥監督の言葉も熱を帯びる。
「3日間、いい準備をして臨みます。再開後、ホームで勝てていないので、最大限、勝利を挙げられる準備が必要です」
「次の試合に関してはまず、どれぐらい回復できているかがカギになるでしょう」
この3連戦はヴァンフォーレ甲府、モンテディオ山形とのアウェーゲームが続いて、締めくくりの3戦目がようやくホーム。コンディションに慎重な姿勢をうかがわせている。そんな中で、プレー面ではもちろん、いい面と悪い面がある。
「前節(山形に0-0)の無失点は肯定的に考えられます。守備の意識を高く持っていたからですが、一方で攻撃の部分では物足りない展開でした。そこは改善していかなければいけないところです」
その攻撃面では、具体的にどこをテコ入れしてくるだろう。
「シュートまで行く部分がまだ改善できていません。クロスは上がっているけれど、真ん中でFWが戦う部分、駆け引きの部分ができていません。相手の危険地域に入ったときに、もう少しスピードの変化や臨機応変さ、アイディアのあるプレーが必要だと思います。そして何より、大事なのは決定力。どんな状況でも決めきる準備が必要です」
今季、監督に就任して以来、守備の統制を図りながらアタックを作り込んで、クロスまでは仕上がってきた。そんな実感が監督にあるからこそ、ゴールへの最終アプローチに気を配る段階に来ているということだろう。
選手たちの言葉からもそれはにじみ出ていて、例えば安田理大はヴァンフォーレ甲府戦で形を作るところまではできるようになったことを指摘しているし、為田大貴も「クロスが多いので、誰がどこに入っていくのか、もっとスピード感をもって入っていくようにしないと」と具体策も提示している。アイディアを盛り込むことも、為田自身が「ドリブルやワンツーで変化をつけたい」と受け持つ覚悟だ。
尹晶煥監督は常に「ホームで勝ち点3、アウェーで勝ち点1以上」を選手に求めているだけに、再開後初のホーム勝利は上昇気流に乗るための絶対条件だ。
「群馬はつなぎながらサイドを利用するチームで、ターゲットマンもいるのでクロスが多い。決めきれる選手がいるチームだと思います。油断はできません。強固に守備をしないといけないでしょう。そしてそこからスムーズな攻撃に移行することが大事です。こういう試合はセットプレーで勝敗が分かれる可能性があります。うちはセットプレーからほとんど決めていないので、今回はそこを生かす必要があると思っています」
準備は万全のようだ。