上写真=水戸加入後初先発で初ゴールを決めた山谷(写真◎J.LEAGUE)
■2020年7月19日 J2リーグ第6節(@Ksスタ:観衆1,268人)
水戸 4-0 町田
得点:(水)山口一真、山谷侑士、ンドカ・ボニフェイス、松崎快
(町)なし
「これはマジでやばいなと」
先月に20歳になったばかりのストライカーが、期限付き移籍中の水戸で新たな一歩を踏み出した。FW山谷侑士は秋葉忠宏監督から初先発に抜てきされ、前半27分に移籍後初ゴール。チームの2点目を挙げるなど、ホームでの初勝利に貢献した。
「まだ1勝しかしていなかったので、ホームで絶対に勝とうって、みんなで言っていました。勝ててよかったです。初スタメンということで、絶対に結果を残してやろうという気持ちでピッチに入りました。有言実行できたと思います」
得点シーンはMF平野佑一のパスから。右サイドでボールを受けると、ドリブルで敵陣深くまで進入。ゴールに体を向けて自身の得意とする形に持ち込み、元日本代表DF水本裕貴を翻弄して、GK秋元陽太の壁を破った。
「うまく(相手守備陣の)背後に抜けられて、そこから自分の持ち味である1対1。あそこは自分の得意なゾーンでもあったので、大きく中央へと持ちだして、冷静にしっかりと、落ち着いて決めることができました」
前節まで、出番は途中出場の2試合にとどまっていた。後半開始から出場した第3節千葉戦では、本来の攻撃的なポジションではなく、左サイドバックでの出場となった。
「やったことのなかったポジション。自分としてはフォワードとして前線で出たかったけれど、いろいろなポジションをできたほうがいいなと捉えてプレーしました」
自身の成長のため、中学時代から身にまとっていたトリコロールのユニフォームを一度脱ぎ、水戸の地へとやってきた。「山谷成長したな、またF・マリノスでのプレーを見たいなと思われるように」。先述の第3節千葉戦の頃から、ピッチ外での変化も生まれた。
「これはマジでやばいなと、自分で気付きました。練習の1時間前に(練習場に)到着して(体の)ケアを受けたり、そういう私生活のところから変えていきました。その結果がこうなったのかなと」
そして、めぐってきたチャンスを物にしてみせた。だが、先発出場と1ゴールの結果に「満足しているわけではない」と言う。目標はもっと高いところにあるからだ。
「まだ1点しか取っていない。目標である2ケタ得点に向けて、常に結果を求めてやっていきたいと思います」
山谷はこれからも、どん欲にゴールを狙い続ける。
現地取材◎サッカーマガジン編集部 写真◎J.LEAGUE