上写真=Jリーグの中断期間を前向きに捉えた有馬監督(写真◎石倉利英)
スケジュールを組み直し
ファジアーノ岡山は2月23日のJ2リーグ開幕戦で、ツエーゲン金沢に1-0で勝利。翌日のオフを挟んで25日に練習を再開したが、練習終了後、新型コロナウイルスの感染拡大を受けて、3月15日までに開催予定だったJリーグ全公式戦の延期が決まった。
現時点での再開初戦が3月18日、水曜日のアルビレックス新潟とのアウェーゲームになったことを踏まえ、有馬賢二監督以下スタッフは今後のスケジュールを再考。26日の練習後、有馬監督は「全く違うスケジュールになった」と語り、「リーグ戦を戦っているのと、ほぼ同じ状態で組み直すことができた。みんなで協力して良い準備ができている」と明かした。
2月29日にJFLの奈良クラブと練習試合を実施するなど、練習試合と練習を組み合わせ、リーグ戦の流れに沿った日程が予定されている。コンディションが「良い状態で出来上がってきているので、崩すのではなく、いままでと同じ状態で」と狙いを説明した有馬監督は、数日間のオフなども考えず、「シーズンが始まったばかりで、選手たちもフレッシュ。休むまでもない」との考えでスケジュールを消化していく。
新型コロナウイルスの感染拡大を受けて、苦しんでいる人々のために、スポーツで見せられるものがあるとミーティングで伝えたという有馬監督は、チームづくりにおいては、この期間を有効活用する考えを示した。26日の練習ではさっそく、メンバーを入れ替えながら紅白戦を実施。金沢との開幕戦の先発メンバーに別の選手を組み込むなど、再び選手の力を見極めていく姿勢を明確にしており、このように語った。
「(試合に臨むメンバーの)ベースについては、開幕戦で手応えはあるけど、あれが最大値かといえば、そんなことはない。(ケガから)戻ってきた選手を含め、新しい組み合わせも試しました」
開幕前はケガ人が多い状態だったが、続々と復帰しており、「試合で試せるチャンスが増えたから、また良い競争が生まれる」と有馬監督。「上積みする時間をもらったと思っている」とも語り、チーム力アップへの強い意欲を見せた。
文◎石倉利英 写真◎石倉利英