上写真=大宮を突き放す2点目を挙げた山形の山岸(写真◎Getty Images)
■2019年12月1日 J1参入プレーオフ1回戦
・大宮 0-2 山形
得点:(山)オウンゴール、山岸祐也
・徳島 1-1 甲府
得点:(徳)ヨルディ・バイス
(甲)ピーター・ウタカ
次節も徳島はホームで戦う
J1参入プレーオフのレギュレーションでは、90分間で勝敗が決しない場合、年間成績の上位チームが勝者となる。つまり、今回の1回戦が引き分けという結果なら、大宮、徳島がそれぞれ2回戦進むことになる。そのことが上位チームの姿勢に影響を及ぼしたのかもしれない。大宮対山形は0-0のまま、徳島対甲府は1-1でゲームは終盤を迎えた。
そこで上位チームの戦い方に違いが出た。難しい選択を迫られる中で、大宮はやや受けに回ってしまう。一方で徳島は甲府に退場者が出たこともあって攻撃的な姿勢を貫くことができた。
大宮は73分に相手のクロスがフアンマ、イッペイ・シノヅカに当たりそのままゴールへ流れて失点。直後にボランチの石川俊輝に代えてアタッカーの大前元紀を投入し攻撃に出たが、逆に山形に決定的な2点目を奪われることなってしまう。82分、柳貴博の浮き球パス→山田拓巳のヘッド→最後は途中出場の山岸祐也に決められた。
結局、最後までゴールは遠く、大宮は昨季に続きプレーオフ1回戦で敗れてシーズンを終えることになった。
対照的に徳島は、まず37分に島屋八徳のクロスをヨルディ・バイスが決めて先制。すぐにピーター・ウタカに決められて甲府に同点とされるが、後半早々に思わぬアドバンテージを手にした。甲府のアラーノがこの日2度目の警告で退場し、一人多い状況になったのだ。
その後は攻めに出ながらも無理はしないゲーム運びで、1-1のまま試合を終わらせることに成功。徳島が2回戦に駒を進めることになった。
この結果、12月8日のJ1参入プレーオフ2回戦は、年間順位4位の徳島対6位の山形の対戦に決定した。すなわち、徳島は上位チームとして2試合続けてホームで戦えることになった。
状況は徳島優位に見えるが、大宮相手に下剋上を成し遂げた山形には勢いがある。前回昇格した2014年も6位から勝ち上がってJ1行きの切符を手にしている。はたして、どんな結末が待ち受けているのか――。
なお、徳島対山形の勝者は、J1参入をかけて今季のJ1リーグ16位のチームと12月14日に決定戦を戦うことになる。
写真◎Getty Images