上写真=42分にケガの垣田に代わって小松が投入される
写真◎J.LEAGUE
■2019年2月24日 J2リーグ第1節
栃木 0-0 金沢
今季から田坂和昭監督を迎えた栃木と、柳下正明監督の下で3シーズン目を戦う金沢。前半は金沢がFW垣田裕暉を軸に攻め込む場面を多く作る。一方、栃木もFW大黒将志がゴールを狙うも決め切れない。後半、ともに選手交代などでゴールを奪おうと試みるも、決め手を欠き最後までスコアは動かず、引き分けに終わった。
「Jでもやれる自信はある」
今季、松本から金沢に期限付き移籍したFW小松蓮が、Jリーグデビューを果たした。前半終了間際の42分に出番が回ってくると、途中出場ながら両チーム最多の3本のシュートを放ち、ゴールへの貪欲な姿勢を示した。
「とにかく得点を取ることだけを考えていました」
実際にデビュー戦でゴールを挙げることはできず、「決められるチャンスがあったのに決められなかった……悔しいですね」と顔をしかめるも、「ゴール前でボールを持てば、シュートまで持っていける。(J2でも)やれる自信はある」と、Jリーグの舞台で手応えもつかんだ。
そんな課題と手応えを同時に得たのは、67分の場面。ペナルティーエリア内でボールを受けると、一度は空振りするも、体勢を持ち直してボールをキープし、相手DFを手で押さえながら再び強引に左足を振り抜いた。難しい体勢からシュートまで持ち込めたことは自信につながり、一方でそのシュートを相手DFにブロックされてしまったことは、今後改善すべきポイントとなった。
「ゴール前でのクオリティーが課題。今日は相手に(シュートを)当ててしまったけれど、打てば入る可能性は上がると思ったので、強引にシュートに持っていくプレーは続けていきたい」
1998年生まれの小松は昨年、U-21日本代表に選出され、AFC・U-23選手権で日の丸を背負った。この先、意識するのは来年に控える東京五輪だ。夢の舞台に立つためには、金沢での活躍が必須だろう。
「次はスタメンで試合に出たい。チーム内の競争に負けないようにやっていかなければ。そして、とにかく毎試合、得点を取るくらいの活躍を見せていきたい。もちろん、来年(東京五輪)に絡めるように」
Jリーガーとしての第一歩を踏み出した点取り屋が、新天地での飛躍を誓う。
取材◎小林康幸