上写真=マルシーニョがゴールを決めるとスタンドへ(写真◎J.LEAGUE)
■2026年4月25日 J1百年構想リーグ第12節(観衆:21,492人@U等々力)
川崎F 2-1 千葉
得点:(川)山本悠樹、マルシーニョ
(千)石尾陸登
警告覚悟でスタンドを駆け上がったわけ
89分、鮮やかな決勝ゴールを奪ったマルシーニョが向かった先は、メーンスタンドだった。階段を駆け上がった先には家族の姿が。妻や子供と抱き合って、今季初ゴールを喜んだ。
「途中からゲームに入ったとき、もしゴールをすることができれば、家族の元へ走っていこうと思ってました。奥さんからもメッセージをもらっていて、とにかく今日は家族と一緒にみんなで喜びたいなと」
スタジアムに到着してロッカールームに入り、カバンを開けると、そこに奥様からのメッセージが入っていたのだという。
今季は12試合すべてに出場してはいるが、先発は半分強の7試合。なかなか調子が上がらず、ゴールも決められなかった。この日もベンチからのスタートで、63分にようやくピッチに飛び出していった。
「今年は難しいシーズンで、ゴールするという個人的なところでも取れていなかったので」
だから、89分のあのシーンでは落ち着いていた。脇坂泰斗のパスを受けて、右足のインサイドキックでゴール右隅を射抜く冷静なフィニッシュ。
「すごく速いシーンではあったんですけども、ボールがヤス(脇坂)の足元に入ったときに、彼がシュートを打つのか、自分のところにボールが来るかだと予測はしていました。もし自分のところにボールが来るのであれば、落ち着いて、まずはしっかりボールを止めること。そこに集中して、しっかり止めればシュートが打てるというイメージはあったので、その通りにシュートを打つことができました」
ようやく生まれた今季初ゴール。ここまで苦しんだ時間にも寄り添って味方でいてくれたのは、家族だ。
「家族はいつも自分の支える力となってくれていて、そんな思いもあったので、今日はゴールしたら家族と一緒に喜びたいと思っていました」
スタンドに入るのは「反スポーツ的行為」だとして警告を受けたから、褒められた行動ではないかもしれないが、今回ばかりはイエローカードも家族愛の証としてマルシーニョの心に残るだろう。
