上写真=強い決意で神戸に復帰した郷家友太(写真◎J.LEAGUE)
満田とはプレースタイルが似ている
4月5日のJ1百年構想リーグ第9節・ファジアーノ岡山戦。地域リーグラウンド(WEST)の首位に立って迎えたこの一戦で、公式戦では9試合連続の先発出場となった郷家友太は、ヴィッセル神戸に復帰後、初めてのゴールを決めた。
「マコ(満田誠)がボールを持った時に自分の後ろのスペースに陽介くん(井手口)が走り込んでくるのが見えていました。そのスペースにうまくボールを置けたのと、陽介くんのファーストタッチを見て、裏に抜けるか、少し膨らんで足元で受けるか、の選択肢もあった中で、陽介くんがうまく間を通してくれたので出たボールにしっかりと反応し、コースをつけた。前半、(19分に)シュートを打った時に、相手GKに足を出されて止められてしまったシーンを踏まえてちょっと浮かして打ちました。
ここまで試合に出してもらっていながらなかなか決められない試合が続いていたので気持ち的にも焦っていたというか、決めなきゃという思いが強かった。1つ取れたのは良かったですが、1つ決められたことで逆にもっと決めたいという欲が出てきました」
そのシーンの少し前、63分にはペナルティエリア内への突破から相手選手のファウルを誘い、PK獲得に繋げたシーンもあった。そのプレーを含め、この日が神戸加入後初先発だった同い年の右ウイング、満田との好相性を示しながら再三にわたって相手の守備を切り崩し、ゴールに迫る姿が印象に残った。
「試合前にマコとプレーについて話すことはそこまで多くなかったですけど、プレースタイル的に似ているというか。僕は1タッチ、2タッチのプレーを特徴としていてマコの特徴とも近いものがあるので分かり合える部分が多かったのかもしれない。マコと近い距離でプレーしながら、プラス、高徳さん(酒井)やタカくん(扇原貴宏)が常に近い距離にいてくれたことで、ポジションを変えながらうまく連携して攻撃ができたと思っています」
試合直後のフラッシュインタビューでは開口一番、「素直に勝てたことが嬉しい」と話した通り、この日も神戸の勝利を第一に考えてアウェイの地に乗り込んだ郷家だったが、試合前、JFE晴れの国スタジアムのピッチに足を踏み入れた時には『あの時』の記憶が蘇ってきたという。
「今はもうユニフォームの色は違いますけど、試合をする前から自然と当時のことを思い出していました」
『あの時』とは2年前、ベガルタ仙台時代に戦った、24年12月7日のJ1昇格プレーオフ決勝を指す。
同シーズンのJ2リーグを6位で終え、J1昇格プレーオフに回った仙台は準決勝、V・ファーレン長崎戦(3位)に敵地4-1で快勝。岡山との決勝戦に駒を進める。だが、悲願のJ1昇格を目指したシティライトスタジアム(現JFE晴れの国スタジアム)での戦いは、先制点を奪った岡山の勢いに飲まれ、0-2で敗れてしまう。この試合にフル出場した郷家は試合後、サポーターの前で悔し涙に暮れた。
「2年前は、今日、神戸サポーターの皆さんがいた場所の前で泣いた。苦しい思いを味わったこのスタジアムで、なんとか勝って、自分の記憶に残っている景色を塗り替えたいと思っていました。その中でチームが勝てたこと、プラス、自分の復帰後初ゴールという結果が出た。個人的にもリベンジになったし、この場所で点を決めて勝てたのは自分にとってすごく大きなものになったと思っています」
