3月22日の明治安田J1百年構想リーグ第8節で、FC東京が東京ヴェルディとの「東京ダービー」でPK戦に持ち込まれて敗れた。先発の座を勝ち取った野澤零温は2つのチャンスを逃し、自分を責めた。

上写真=野澤零温が「打開」を課題に挙げる(写真◎J.LEAGUE)

■2026年3月22日 J1百年構想リーグ第8節(観衆:29,777人@味スタ)
東京V 0-0(PK 4-2) FC東京

「勝ち切れなかったのは自分の責任」

 マルセロ・ヒアンが2試合続けて欠場し、「東京ダービー」でFWの先発の座をつかんだのは野澤零温である。

 27分、橋本拳人が持ち前の厳しいプレスで奪って前に送り、野澤が狙う。47分、右から室屋成が折り返して佐藤恵允がつなぎ、左でフリーの野澤がシュート。

 2つのビッグチャンスで放ったシュートはしかし、前者が右へ、後者が左へと切れていく。

「勝ちきれなかった部分は、僕にもチャンスがありましたし、自分の責任だと思います」

 スコアレスドローで終えたあと、PK戦は2-4で上回られた。90分で敗れたわけではないが、仕留められなかった事実によって「負け」のレッテルが貼られることになった。

 難しい展開ではあった。東京ヴェルディの1トップの染野唯月、シャドーの松橋優安と齋藤功佑に実直に走られてコースを消し込まれた。ときにシャドーの2人が前に出てきてFC東京のセンターバックがマークされ、ボランチが受けるスペースは染野に見張られた。ビルドアップの選択肢は削られ、前線にまでボールがなかなか届かない。

 松橋力蔵監督もその難しさを認めている。

「出しどころが全部孤立しているような状態で、あとはゴールに向かう背後の動き、そこへの配球の質、何度かアクションはあったものの、ボールが到達しない。そういう技術的なエラーも重なった」

 スピードを有効に使える野澤にとっては、フィニッシュワークはもちろんだが、「引き出し役」としての物足りなさが自らを悩ませる。

「今日は自分で自分を殺してしまった、じゃないですけど、そういうところが多々あった」

 だから、松橋監督の言う「アクションはあってもボールが到達しない」ことについて、相手の守備や出し手に原因を求めなかった。自分の動き方に問題があるのだと見つめ直す。

「フォワードは我慢強く、何回も何回も動き直してボールを引き出していく作業をしなければいけないポジション。しっかりボールを引き出せなかった自分の責任だと思います。もっともっとボールを引き出せていれば攻撃の起点になれたし、チャンスのシーンは増えてきたと思う。もっと磨いていかないと、チームとつながっていかない」

 その「つながり」に必要なのが「エゴ」だと野澤は考えている。

「もっともっと周りとつながりながら、自分のエゴをもっともっと出していかないと、勝ち切れる集団になれないし、勝たせられる選手になれない」

 つながることとエゴを出すこと。相反するように見えるテーマを両立させるために掲げるのは「打開」だ。

「個人で打開する力はもっともっと必要。それがあればキープもできるし突破もできるし、起点にもなれる。相手もいい選手ばかりでしたけど、自分たちの質が伴ってなかったからこそ、この結果になったから」

 次は「自分の責任」でチャンスに決めてチームを勝利に導いて、道を開いてみせる。


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