上写真=5人目のキッカーとして見事にPKを沈めた佐藤龍之介(写真◎J.LEAGUE)
まだ19歳、今度は青赤の牽引車になる
勝負を決めるPK戦。5人目のキッカーを務めたのは今季、岡山からFC東京に復帰した佐藤龍之介だった。
「蹴るだろうとは思っていましたし、それがどこの順番かわかんないですけど。5番目は最後ですし、ここで決めたら勝てるチャンスっていう非常に大事な場面を任せてもらえて、身が引き締まる思いでした」
本人いわく、PKの順番は決められていたという。つまり、勝利を託されたとも言える。
「ラストも鹿島は決められたら負けの状態なので、キーパーと駆け引きしつつ、中途半端なコースに蹴るよりは自信を持って真ん中に蹴ることを直前に決めました」
肝の座り方は、そのプレーを見ればわかる。先ごろ、優勝を果たしたAFC・U23アジアカップでも10番を背負ってチームを牽引。4得点の活躍でアジア制覇の立役者となり、大会MVPに輝いた。「全く動じないし、落ち着いている」とはチームを率いた大岩剛監督の言葉。同大会に日本はU21年代の編成で臨んでいたが、とりわけ佐藤龍のプレーぶりは堂々たるものだった。
鹿島戦では63分から途中出場だったが、スペースに顔を出して積極的にボールを引き出し、ゴールへの道筋を切り開こうと奮闘した。
「動き自体は悪くなかったですけど、同点の状態で(相手が)1人少ない中だったので、90分間でもう1点取って勝ちたかったなっていう思いもあります」
百年構想リーグのレギュレーションで同点の場合、延長戦なしのPK戦が実施される。90分での勝利なら勝ち点3、PK勝ちは勝ち点2、PK負けは勝ち点1。鹿島が前半のうちに退場者を出し、FC東京が有利な状況だっただけに、勝ち切れなかったことを佐藤龍は悔やんだ。
昨年はレンタル先の岡山でその力を証明し、アンダー世代の代表で中心選手として輝きを放つとともに、A代表にも選出された。そして今季はFC東京で、牽引車となることが期待される。
「(サポーターの声援に)やっぱりすごいテンションが上がりましたし、アップでコールを聞いた時には声量もすごい大きかったですし、サポーターの思いとかも感じ取れました。自分としては非常にモチベーションが上がりました」
まだ19歳。誰もが認める逸材の新シーズンが始まった。
