明治安田J1百年構想リーグの開幕を目前にして、30回目のちばぎんカップが1月31日、柏サッカー場で行われ、柏レイソルが2-1でジェフユナイテッド千葉を破った。柏は左サイドの再構築を迫られているが、ウイングバックで先発したのは小見洋太。突然のコンバートだったというが、その出来は?

上写真=小見洋太は顔つきもより精悍さを増した(写真◎Getty Images)

■2026年1月31日 ちばぎんカップ(観衆13,556人@三協F柏)
柏 2-1 千葉
得点:(柏)中川敦瑛、久保藤次郎
   (千)石川大地

画像: ■2026年1月31日 ちばぎんカップ(観衆13,556人@三協F柏) 柏 2-1 千葉 得点:(柏)中川敦瑛、久保藤次郎 (千)石川大地

「いい意味であきらめて」

「できる? って聞かれたので、試合に出るためには、はい! って言いますよね」

 小見洋太が不敵に笑う。

 リカルド・ロドリゲス監督から左ウイングバックでプレーできるかどうかを聞かれて、もちろん二つ返事で引き受けた。キャンプから右ウイングバックでトレーニングを積んできたが、コンバートを打診されたのは、この試合のわずか2日前のことだったという。

 しかも、先発組に入ったのもこの千葉戦が初めてだといい、さらには、昨季途中に加入して出場したリーグ戦の7試合はすべて後半途中からの投入だったから、柏での先発出場も初となる。

 それでも違和感なく見せたはつらつとしたプレーに、本人もまんざらではないようだ。

「キャンプで積み上げてきたものの評価で、スタートから使ってもらえたのはポジティブでした。積極的にゲームに入りましたし、チャンスを演出した点についてはポジティブだと思っています」

 ただ、と言葉をつなげる。

「ただ、アシストやゴールという数字は残せなかった。そこはもう1度練習から最後の質の部分を合わせること、自分自身で決めきる力を身に着けないと」

 最もゴールに近づいたのは、36分のシーンだろう。左で受けてカットインから右足で巻くようにしてゴール右上へと放った美しい軌道のフィニッシュ。

「我ながらいいタイミングでした。あのタイミングで打つのは僕にしかできない。リラックスした状況で打てて、それが自分の武器。さらに本数を増やして決め切れるように、バージョンアップしていきたい」

 GK若原智哉のファインセーブに弾かれてゴールにはならなかったが、自分の存在をしっかりと刻印するような一本だった。

 もう一つ、このチームに加えることができると信じているものがある。

「やっぱり守備のところですね。守備で自分で奪い切ってから、あとは攻撃で自分でどこまで決めきるか。レイソルは組織的なサッカーが強みだと思いますけど、その中で単独で仕掛けてゴールまで奪い切るのは、自分が一番その可能性を秘めていると思うので、そこは自信を持っていきたい」

 パスと連動で深くつながっているチームの基盤を、効果的に壊すような刺激的なアクション。昨季は優勝した鹿島アントラーズに及ばず2位に甘んじた柏が、もう一つステップアップするためのスパイスになる。

 柏は小屋松知哉が名古屋グランパスへ、ジエゴがヴィッセル神戸に移籍して、左のワイドのポジションはいわば「空席」だ。

「コヤくんのプレーをしろって言われてもできない。そこはもういい意味であきらめて、チームの規律を守りつつ、自分の色をどれだけこのチームで出せるかを考えてプレーしています」

 61分にピッチを去ったあとは、山之内佑成や三丸拡も左ウイングバックに入ったが、開幕の1週間前に、急きょ懸案のポジションで一番手に名乗りを上げたのは間違いない。

「昨年もいいパフォーマンスをしているときもありましたけど、それでもスタメンで使ってもらえない状況もありました。やっぱり圧倒的な、誰が見てもスタートで使いたくなるようなパフォーマンスをしないと、このチームでゲームには出られない。だから、キャンプからアピールしてきました」

 2月8日、開幕戦となる川崎フロンターレとのアウェーゲームに、背番号15はどんな立場で臨むだろうか。


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