クラブ創設35周年を迎えるガンバ大阪のキーマンたちを取り上げる『集中連載』。第2回はガンバ大阪在籍5シーズン目、プロキャリア13年目を迎える最終ラインの要の1人、福岡将大だ。イェンス新体制のガンバ、そしてそのガンバでの自身の役割について語った。

新シーズンに向けて「高いレベルで『凪』の状態を保てるチームに」

 チームとしてもポジティブな空気のもとで準備が進んでいるという。

「やらなくちゃいけない、って思いは、おそらく僕に限らずみんなが思っていること。初日からみんながポジティブにトレーニングと向き合っているのもその証拠だし、それが今年のチームに漂う『メリハリ』にも繋がっている。実際、みんなキツい、キツいと言いながらやるときはしっかりやるし、互いに厳しく求め合っているし、でもみんなすごく仲がいいですしね。またイェンスがよく口にしている『勝ちにこだわる』という意識も順調に育っているというか。チームのあちこちで『競争』への意欲も感じるし、いろんな局面において『最後は勝たなきゃ』ということにみんなが気持ちを揃えられている。その雰囲気はチームが強くなっていく予感にも繋がるものです」

 あとはその予感を、確信に変えていくのみ。「シーズンを通して波なく、安定した結果を求められるチーム」への成長を意識しながら、だ。

「去年は特に浮き沈みの激しいシーズンでしたけど、今年はその波を最小限にするというか、高いレベルで『凪』の状態を保てるチームになりたい。特にガンバの場合、うまくいっている試合は勢いも出て、波にも乗れるけど、うまくいかない試合や、チームが乗り切れない状況を抜け出すのがあまりうまくないですしね。その浮き沈みがある限り、チームは安定して結果を求められないからこそ『凪』は意識したいです。そのためにも苦しい状況に陥った際に、何をどうすれば現状を打開できるのか、どのプレーの選択を変えればゴールに近づけるのか、というような、立ち返れる『原点』というか、確固たるベースをチームとしてしっかり備えなきゃいけないと思っています。

 チームとしての軸があるかないかは順位にも大きく影響するものだと思うから。そういう意味でも、このハーフシーズンでは勝つことはもちろん、チームスタイルに確固たる自信を持てるような土台をしっかり作りたいし、それを2026-27シーズンに繋げていきたいと思っています」

 そのためには、今年で31歳になるという年齢を踏まえ「チームを引っ張る姿を見せていかなければいけない」と考えている。もともと、明るいキャラクターで、ムードメーカー的役割も担ってきた福岡だ。その面倒見の良さも相まって、沖縄キャンプでは新加入選手と既存の選手との橋渡し的な役割を担いながらチームを盛り上げていたが、それも自身の立場や役割を意識すればこそだろう。

 そういえば、沖縄キャンプでは2つめの練習試合、湘南ベルマーレ戦(45分×3本)では、出場した2本目で初めて左腕にキャプテンマークを巻いて、ピッチに立つ姿も見られた。その重みには何を感じたのか。

「フラットに今のチームを見ているイェンスの目には年齢も含めて僕はそう映っているんだなと自覚したし、改めて、自分がこのチームでプレーする責任を再確認して、しっかりそれを背負ってやっていかなきゃいけないと思いました。ガンバには頼れる選手もたくさんいますけど、今シーズンは、そこに頼りっぱなしではなく、自分もチーム全体を動かせられるような選手になっていきたいです」

 その自覚が今シーズン、どんなふうに福岡のプレーを引き上げるのか。「ケガをせずに、プレーを安定させる」ことを自身の目標に据えた、福岡のプロ13年目のシーズンが始まった。

取材・構成◎高村美砂[フリーランスライター]

PROFILE◎ふくおか・しょうた/1995年10月24日生まれ、東京都出身。180cm73kg。実践学園高-湘南14-福島15-栃木SC17-徳島19-G大阪22~


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