上写真=20分、レオ・セアラが蹴り込んで鹿島が先制!(写真◎桜井ひとし)
■2025年12月6日 J1第38節(観衆:37,079人@メルスタ)
鹿島 2-1 横浜FM
得点:(鹿)レオ・セアラ2
(横)天野 純
レオ・セアラが得点王
9年ぶり9度目の美酒に、鹿島が酔った!
試合は2-0の完勝だったが、そのきっかけは先制ゴールだろう。ともにフルパワーで出ていって落ち着きのない時間から、徐々に鹿島の反応の良さが上回ってきたタイミングで、そのままもぎ取ったのが大きかった。
20分、レオ・セアラだ。
知念慶が中盤で身を挺してボールを奪い、荒木遼太郎が相手と競り合いながらボールは右へ流れる。ここでスピードを生かして松村優太が抜け出して折り返し、荒木のシュートは当たりそこねたが弾んで、バイシクルキックで背中側へ送ると、中央で待っていたレオ・セアラが右足で突き刺した。
得点ランクトップを走る今季20ゴール目が、優勝へと力強く背中を押すブースト弾。先発起用に松村と荒木が応え、大黒柱が決めてみせる。ボールに絡んだ選手がそれぞれ自分の特徴を最大限に発揮してつなげた一発だ。
横浜FMはなかなか前にボールを運べず、鹿島の攻撃を受けては蹴り返すのが精一杯。前半の残りの時間で鹿島にもビッグチャンスは生まれなかったが、試合は明らかに優勝へ突き進むホームチームのものだった。
その勢いは止まらない。57分、またもやレオ・セアラが決めてみせた。
松村が猛然とプレスを掛けて相手のミスを誘ったところがスタート。奪ったボールをつないで濃野公人が右ポケットに流し込み、松村が落ち着いて折り返すと、レオ・セアラがヘッドで楽々と送り込んで、リードを2点に広げた。
鹿島の強度はその後も落ちることはなかった。今度は横浜FMががむしゃらに出てきたと思えば、落ち着いて引き込んでカウンターを仕掛け、あるいはボールをゆっくり回して時間を使い、完全に試合をコントロールした。まさに強者のマネジメントだ。
90+1分に横浜FMの天野純に1点を返されたものの、鹿島が2-1で逃げ切りに成功。勝ち点76で優勝を決めて、国内3大タイトル20冠目とした。
