鹿島アントラーズは30日、明治安田J1リーグ第37節で東京ヴェルディと対戦。苦しみながらも1−0で勝利を挙げたが、ゴールにカギをかけ続けたGK早川友基の働きは語り落とせない。好守連発で何度もチームのピンチを救った。

上写真=好守連発で鹿島に勝利をもたらした早川友基(写真◎小山真司)

鬼木監督も絶賛のビッグセーブ

 ゴールマウスに早川友基が立っていなければ、鹿島は勝ち点3を積み上げることができなかったかもしれない。

「本当に難しい試合でしたし、優勝がかかってる試合っていうのは本当にうまくいくことの方が少ないなと。そういうのも頭の中に入った状態でやれてたので。もちろん苦しい時間はかなりありましたけど、そこを耐えた後にこういった結果が待っていると、その可能性を広げることはできたのかな」

 23分、この日、右サイドハーフを務めた鈴木優磨が敵陣でピッチに足を取られてスリップし、ボールを奪われると、東京Vにカウンターを浴びた。松橋優安のクロスから染野唯月にヘディングシュートを許したが、早川はコースを見極め、左に飛んでしっかりキャッチ。シュートは弱かったかもしれないが、慌てることなく最後までコースを見極めてからこそ、キャッチできたのは間違いない。

 早川の冷静な判断と鋭敏な感覚が光ったのは、32分のプレーだ。絶体絶命のピンチを救うビッグセーブだった。

 自陣の右サイドを崩され、パス交換から松橋にボックス内に進入された。シュートをブロックに行ったキム・テヒョンが切り返され、無防備な状況を迎えてしまう。

「いや、ほんとに難しいシーンでした。切り返されて、フリーな状態でシュートを打たれて。ニアもファーもあるっていう状態でしたけど、本当にぎりぎりまで我慢して、先に読まないというか、ギリギリまで動かないっていうのがあったからこそ、あそこに手が出たかなと思います」

 凡百のGKなら先に動いて逆を取られたかもしれない。だが、早川は松橋との勝負に勝った。シュートを打たれた瞬間に、鋭く反応。自身の右下という守るには難しいコースに飛んできたボールに対して、体を倒しながら手を伸ばしてストップした。

 まさしくスーパーセーブ。試合後に鬼木達監督も称賛していたが、早川のこのビッグプレーがなければ、勝利を引き寄せることはできなかっただろう。

「(最終節の横浜FM戦は)調子のいい相手ですし、もちろん難しい試合になると思いますけど、自分たちのホームですし、スタジアムの雰囲気だったり、自分たちも優勝がかかっているっていうことを前面に出しながらやりたい。本当に完全なホームだと思うんで、ファン・サポーターの人とも一緒に作っていきたい部分もありますし、必ず勝ちたい」

 今季、難しい試合で好守を見せ、何度も勝利をもたらしてきた早川。最終節では優勝を、そのプレーで手繰り寄せる。


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