明治安田J1リーグは第5節を迎え、3月8日にFC東京と湘南ベルマーレが対戦。冷たい雨でそぼ濡れるピッチでチャンスを多く作ったのはFC東京。しかし、ことごとくゴールに結びつけることができず、湘南にも得点は生まれずスコアレスドローに終わった。

上写真=FC東京にチャンスが多く生まれたが…(写真◎J.LEAGUE)

■2025年3月8日 J1第5節(観衆19,654人/@味スタ)
FC東京 0-0 湘南

画像: ■2025年3月8日 J1第5節(観衆19,654人/@味スタ) FC東京 0-0 湘南

「勝ち点1は残念な結果」

 お互いに探り合いながら時間がじりじりと進むゲーム。公式記録では気温が8.1度で、冷たい雨に時折雪が混じる空模様もあってか、どちらも動きの少ない展開になった。

 前半のチャンスはFC東京には少なくとも2回はあったが、17分、俵積田晃太がペナルティーエリア左から狙ったシュートは左に外れ、26分に右から攻めて仲川輝人のループ気味のクロスにファーにいた山下敬大が至近距離からヘッドでたたいたものの、GK上福元直人に左手一本でかき出された。

 後半はFC東京が左サイドで俵積田と安斎颯馬のスピードを生かして押し込む回数が増えると、63分にピッチに入った佐藤恵允が絶好機を演出した。右裏に出たパスに反応して深くまで持ち運んでからマイナスへ、フリーでポジションを取っていた俵積田が右足で狙ったが、上に飛んでいった。

 湘南も70分にルキアンと石井久継を送り込んで攻撃にパワーを加えるが、劇的な変化をもたらせずになかなか前向きで攻めることができない。湘南の強みである前への出力を抑え込まれる展開になって、チャンスは少なかった。

 FC東京は79分にもチャンスを迎え、仲川が右に常盤亨太を走らせ、そこから中央へ。またも俵積田がそこにいて、フリーでヘディングシュートを放ったもののGKの正面を突いた。

 そして、アディショナルタイムのビッグチャンスも実らず。90+1分の仲川の、1分後の野澤零温の近距離シュートはいずれも枠を捉えられずに、ゴールにそっぽを向かれたままだった。

 湘南の山口智監督は「ゼロに抑えるという考え方ではよかった」と、数多くのチャンスを許したものの無失点で乗り切ったことを評価。もちろん、攻撃では物足りなさも口にして、「スペースを見つけられずに苦労した。共有できていないわけではないが、準備が遅かった」と得意のアグレッシブな推進力に欠けた理由を話した。

 逆にチャンスを量産したものの勝てなかったFC東京は、松橋力蔵監督の第一声が「勝ち点1は残念な結果」というのもやむなし。「守備で相手の矢印を折って、それがしっかりとカウンターにつながったことも含めて良かった」と、狙いだった守から攻への切り替えの部分については、トレーニングの成果が出たことをポジティブにとらえた。


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