明治安田J1リーグ第27節が17日、各地で行われ、東京・味の素スタジアムではFC東京と東京ヴェルディが対戦。東京Vの猛攻を、FC東京がしのぐ展開が続き、試合はスコアレスドローで決着。今季2度目の東京ダービーも勝ち点1を分け合う結果となった。

上写真=今季2度目の東京ダービーはスコアレスドローに終わった(写真◎J.LEAGUE)

■2024年8月17日 J1リーグ第27節(観衆39,921人/@味スタ)
FC東京 0−0 東京V

後半は東京Vが攻めに攻めたが…

 前回対戦では前半に2点を先行され、退場者を出す不利な状況からFC東京が土壇場で追いつき、2−2のドローに持ち込んだ。ただでは終わらないダービーらしい展開とも言えたが、2度目の対戦も激しく熱い戦いが徹頭徹尾、繰り広げられた。

 システムはFC東京が4−2−1−3、東京Vは3−4−2−1でスタート。FC東京からすれば相手の3バックの脇のスペースを突きたいところで、序盤から右の仲川と白井、左の遠藤と長友が連動して崩しを狙った。

 しかし、東京Vもアウトサイドが守備の局面ではスッと下がってスペースを簡単には使わせない。何度か仲川に突破を許したものの、ゴール前では集中した守りを見せ、決定機は作らせなかった。

 すると次第に東京Vの攻撃の機会が増えていく。コンビネーションで中央突破を図り、中に意識を向けさせたあとでサイドを使うなど、FC東京の守備陣に的を絞らせないプレーを見せ始めた。だがフィニッシュゾーンでは精度を欠き、こちらもゴールの可能性をなかなか高められい時間が続いた。

 42分には右ウイングバックの松村が左サイドから上げたクロスにボランチの齋藤が飛び込み、シュート。両チームを通じて前半最大のチャンスとも言えたが、ニアを狙ったシュートはFC東京のGK野澤に阻まれ、ネットは揺れず。試合は0−0で後半を迎えることになった。

 スコアレスながら前半が退屈な展開にならなかったのは、球際で体をぶつけ合い、激しくボールを奪い合い、アグレッシブなプレーが見られたからだった。後半も同様に攻め合い、守り合う状況が続いていくことになる。ただし、その割合には大きな差が見られた。東京Vが攻め、FC東京が守る構図で試合は進んでいったのだ。

 68分、先に2枚替えでスコアを動かしにかかった東京Vがチャンスをつかむ。右から染野が上げたクロスをボックス左で交代で入った山見がヘッドを放った。だが、GK野澤の好守によって得点はならず。ただ交代を機にチームを活性化させた東京Vが攻めの形を連続で作り出した。

 75分にも右CKから染野がヘディングシュートを放ったが、またも野澤のビッグセーブに阻まれる。残り時間を20分を切ってからも東京Vが何度もFC東京ゴールに迫った。

 それでもスコアは動かず、80分には染野のシュートが頭に直撃した森重が脳震盪より交代。アクシデントでタイトな守備の中心となっていた選手をアクシデントで欠くことになったFC東京に対し、東京Vはますます攻めの迫力を増していった。

 87分には見木のパスを受けて山見が抜け出し、シュートを放つ。だが三たび野澤の好守によってゴールを割ることはできず。6分と表示されたアディショナルタイムも東京Vは攻めに攻めたが、FC東京の守備は崩れることはなく、今季の2度目の東京ダービーは前回同様、ドローで決着した。

 後半は特に東京Vが試合を支配したが、FC東京は劣勢でも最後の場面で体を張り、GK野澤を中心にしのぎきった。内容から見れば、東京Vは勝ち点を失ったという思いが強く、FC東京は1ポイントを拾ったという思いが強い試合だったかもしれない。東京Vの城福浩監督は「悔しい。後半は自分たちのやりたいことができてこの結果というのは悔しい」と試合を振り返った。

▼出場メンバー
・FC東京◎GK野澤大志ブランドン、DF白井康介、土肥幹太、森重真人(83分:岡哲平)、長友佑都(86分:中村帆高)、MF高宇洋(77分:原川力)、小泉慶、荒木遼太郎(77分:小柏剛)、FW仲川輝人(70分:安斎颯馬)、ディエゴ・オリヴェイラ、遠藤渓太(70分:遠藤渓太)

・東京V◎GKマテウス、DF宮原和也、林尚輝、谷口栄斗、MF松村優太(86分:松橋優安)、齋藤功佑、森田晃樹(66分:見木友哉)、翁長聖、山田楓喜(66分:山見大登)、染野唯月、FW木村勇大(89分:山田剛綺)


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