上写真=AZへの完全移籍が決まった毎熊晟矢(写真◎Getty Images)
C大阪には感謝しかない
毎熊の海外挑戦が決まった。移籍先はオランダのAZ。背番号は慣れ親しんだ16番に決定した。
「この度、オランダリーグの AZ アルクマールに移籍することになりました。今シーズンから副キャプテンという立場にもなる中で、シーズン途中での移籍をとても悩みましたが、最後はよりタフな選手になりたいという思いで移籍を決断しました。6月15日、浦和戦後の皆さんの熱い想い、しっかりと受け止めました。こんなにも温かく見送ってくれたチームメイト、クラブスタッフ、そしてファン・サポーターの皆さんのことが大好きです! 僕が今、新しい挑戦が出来るのは、セレッソファミリーの皆さんの支えがあったからこそだと思っています。皆さんの想いを胸に、オランダの地で満開の桜を咲かせてきます!引き続き応援よろしくお願いします!」
C大阪が発表したリリースに毎熊の思いが詰まっているが、21日夜には現地から改めてオンラインで取材に応じ、かねてより望んでいた海外挑戦が正式に決まり、「ワクワクしている」「自分の課題である部分を伸ばしていける」と現在の心境を語った。
毎熊は桃山学院大卒業後の2020年に地元・長崎でプロなり、22年にセレッソ大阪に加入。攻撃的なサイドバックとして頭角を表すと23年秋の欧州遠征で日本代表に選出された。今年1月のアジアカップにも出場。代表活動も大きな刺激となって、自身を成長させるために海外移籍を決断した。
「2年半というと少し短いように感じますが、(C大阪で過ごした)この2年半は僕の中ではすごく大きくて、たくさんのものをもらったと感じています。感謝しかない」
浦和戦の試合後に、ファン・サポーター、チームメイトから激励された毎熊は、「一生忘れない」光景と思いを胸に刻み、新天地での活躍を誓う。
「こっちで僕みたいなタイプはなかなかいないと感じている。僕にしか作り出せない部分をこっちでも出せたら」「結果にこだわっていきたい」
チームが求めるものはまだわからないとしながらも、攻撃面の特徴を積極的に出していきたいとも話した。毎熊なら、同じく日本代表の右サイドバックで2019年からAZで活躍し、今夏のステップアップが噂されている菅原由勢の後釜として、あるいは攻撃に幅と違いを生む新たなサイドバックとして、クラブが望むプレーを見せられるだろう。2028年の夏までの長期契約には、クラブの期待の大きさが表れている。