昨年の秋の初招集以来、試合のたびに評価を高めてきたのが右サイドバックの毎熊晟矢だ。18日に始まった日本代表合宿では初日からピッチに出てトレーニングを行った。練習後の取材では憧れの先輩とともに戦える喜びを口にした。

上写真=18日の合宿初日で東福岡高の先輩、長友佑都と初めて一緒にトレーニングを行った毎熊晟矢(写真◎サッカーマガジン)

経験者の清武からアウェー北朝鮮戦の情報を収集

 昨年9月の欧州遠征で初招集され、力を示して代表定着を果たした毎熊にとって、長友佑都は母校である東福岡高校の先輩であり、日本代表のサイドバックとして憧れの存在だった。

「高校のときから、憧れの大先輩だったので、こうして代表という舞台で一緒にやれるのはすごくうれしいです」

 今回、カタールW杯以降、招集外となっていた長友が代表に復帰。日の丸を背負って共闘する可能性がある。

「試合(Jリーグ)のときは挨拶させていただいて、そこでお話はさせていただいていたんですけど、こうやって長い時間話すのは初めてです」

 合宿初日となったこの日は軽めのメニューをこなしたが、ピッチに出てトレーニングした5人のフィールドプレーヤーの中で、ひと際大きな声を出していたのが長友だった。

 長友の『熱』を初体験した毎熊が言う。

「自分が入る前の代表の動画とかを見ても、ムードメーカーをやられていたので、今日初めて一緒に練習させていただいて、こういう盛り上げ方をやっぱりするんだな、と思いました」

 優勝を目指しながら準々決勝敗退でアジアカップを終えた日本は、この3月シリーズからリスタートを切る。多くのサポーターの期待に応えられなかった中で、次に何を見せられるかは大きな注目ポイントだろう。個人的に悔しい思いをしたと話す毎熊は、ここからどうやって課題に向き合い、改善していくかが大事だと強調した。

「最後は個人としてもすごく悔しい思いをしましたし、自分のとこから起点を作られてやられてしまったので、そういった守備のところっていうのは課題を感じています。日本代表としても、そこの守備の部分っていうのはもっと強化しないといけないという課題も出たと思う。個人的にも長友さんにそういった部分のアドバイスもらいにいけたらと思って、今日は来たので。まだ聞けてないですけど、そういう部分でもコミュニケーションを取れればと思います」

 自身の成長のために、吸収できるものは積極的に吸収したいと話す。極めて難しいとされるアウェーの北朝鮮戦も、冷静にとらえていた。所属するセレッソ大阪で、2011年に北朝鮮のアウェー戦を経験している清武弘嗣からも話を聞いたという。

「とりあえず怖いっていうのは聞きましたけど。ホテルでも、常に見られている感じとか、安心できる環境ではなかったっていうのも聞きましたし、相手の目の色も全然違うと。そういったことをイメージしながら、やりたいと思います」

「ピッチ外でマイナスの面というか、なかなか集中しづらい環境であるというのは聞いていますけど、代表の選手として戦う以上はそんなことは言っていられない」

 北朝鮮戦へ向けて、こう強い決意を語った毎熊。試合のたびに評価を高めてきた右サイドバックは、心身ともに戦う準備を整えて難敵との2連戦に向かう。


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