4月7日の明治安田J1リーグ第7節。FC町田ゼルビアが川崎フロンターレを1-0で下して、首位を堅持した。前節の敗戦からのリカバーに成功したJ1初年度のチームで、センターハーフのコンビが重要な役割を果たしている。仙頭啓矢と柴戸海である。

「しっかり続けていくことが大事」

 仙頭が言うところの「守備的な選手」である柴戸は、FWとサイドハーフに加えて、センターハーフのパートナーである仙頭も前線に出ていく中で、冷徹に「次」に目を配る。相手のカウンターをいかに確実に止めて、カウンター返しを仕掛けるか。そのために強く意識するのが「予測」だという。

「やっぱりファウルになってしまうと、流れを相手にもっていかれてしまうと思いますし、フリーキックを与えたり、そこから押し込まれることを考えれば、ピンチになる可能性は高くなる。ですから、そのための事前の準備がすべてだと思います」

 どうやってリスクを極限まで削っていくのか。そこに腐心しているのだ。

「予測についてはもっともっとやっていかないと、こういう高いレベルの相手に対してはファウルになってしまうことが増えてしまいます」

 予測の精度が高ければ、余計なファウルをすることなく奪い切れるという理想を描く。だからまだまだ改善の余地がある、という自分たちへの警鐘である。

 それでもこの日は、無失点で乗り切った。川崎F相手の4試合ぶりのクリーンシートに、柴戸も胸を張る。

「本当にJ屈指の、トップトップの攻撃力だと思います。そこをしっかり失点0で抑えられたのはチームの自信になったと思います。ここ数試合は失点があったので、もう1回無失点で終えられたのは、チームとして統一してきたことを実行できたことになります。それは相手は関係なく、しっかり続けていくことが大事だと思います。もっともっと詰めるところは詰めていきたい」

 チャンスと得点は多ければ多いほうが、ファウルや失点は少なければ少ないほうがいい。その当たり前のことを漏れなく実行し続けるのが難しい。仙頭と柴戸はそれを実現するためにチームをリードする、重要な「心臓」なのである。


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