J1リーグ第19節、FC東京対柏レイソルが1日、味の素スタジアムで行われた。前節、クラモフスキー監督就任後、最初の試合で勝利を収めたFC東京はアグレッシブなプレーを継続。ディエゴ・オリヴェイラの得点で先制すると、そのまま柏を押し切り、連勝を飾った。

上写真=先制ゴールを決めて仲間の祝福を受けるディエゴ・オリヴェイラ(写真◎J.LEAGUE)

■2023年7月1日 明治安田生命J1リーグ第19節(@味の素/観衆20,571人)
FC東京 1-0 柏
得点:(F)ディエゴ・オリヴェイラ

強度の高さと切り替えの速さを継続

 監督交代が起爆剤となり前節、クラモフスキー監督体制初試合でリーグ戦で5試合ぶりの勝利を挙げたFC東京と、同じくネルシーニョ監督から井原正巳監督へ指揮官が交代したものの、その後の5試合で2分3敗と勝利をつかめずにいる柏が対戦した。

 前半、優位に試合を進めたはFC東京だった。前節同様にピッチ上で強度の高さを示し、素早い切り替えと激しいボール奪取で敵陣でプレーする時間を増やしていく。対する柏はいい形で自陣からボールを運ぶことができず、苦しい展開を強いられた。

 だが、FC東京も松木の直接FKや26分の俵積田のシュートなど惜しい場面を迎えるが精度を欠き、ネットを揺らすことができない。それでも柏に前進を許さず、粘り強くボールを回収してゴールへのルートを探り続けた。すると35分に待望の先制ゴールを手にしてみせる。

 クラモフスキー体制後、2試合連続で左サイドで先発した俵積田のクロスを、ディエゴ・オリヴェイラが2試合連続でゴールに変えた。柏の最終ラインは人数こそそろっていたのだが、FC東京の最も危険なFWと厳しく競り合うこともなく、易々とヘディングを許してしまった。守備の綻びはこの場面以外にも散見し、人に対するアプローチの甘さは前半からたびたび露呈していた。

 後半もFC東京ペースで試合は進んだ。クラモフスキー監督に代わり、中盤中央の構成は1トップ下+2ボランチになっているが、ボランチコンビを組む安部と松木のバランスがよく、前向きの守備から一気に攻撃に出るプレーがチームに推進力を与えている。

 前線でもD・オリヴェイラが切り替えのスイッチ役となり、スタートからフルスロットルでプレー。前節の名古屋戦後に選手が口々に「強度の高い練習ができている」と語っていたが、その練習の成果がしっかり表現されている。チーム本来の持ち味でありベースであった強度の高さや切り替えの速さが改めて強調されたことで、攻守の歯車も合ってきた印象だ。

 アディショナルタイムも含め、試合終盤は柏も猛攻に出たが、試合はそのままFC東京の1−0で決着。クラモフスキー監督体制となって2連勝を飾り、チームが変わりつつあることを示した。一方の柏はこれでリーグ戦8戦未勝利。井原正巳監督就任後でも6戦未勝利となり、苦しい戦いが続いている。

取材◎佐藤 景

▼出場メンバー
・FC東京:GKヤクブ・スウォビィク、DF小泉慶、森重真人、エンリケ・トレヴィザン、 長友佑都、MF安部柊斗、松木玖生、渡邊凌磨(85分:寺山翼)、塚川孝輝(79分:野澤零温)、俵積田晃太(60分:東慶悟)、FWディエゴ・オリヴェイラ(85分:ペロッチ)

・柏:GK松本健太、DF川口尚紀(84分:土屋巧)、立田悠悟、古賀太陽、三丸拡、MF落合陸(46分:小屋松知哉)、高嶺朋樹(62分:戸嶋祥郎)、椎橋慧也(75分:仙頭啓矢)、マテウス・サヴィオ、FW細谷真大、武藤雄樹(46分:フロート)


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