アビスパ福岡FW鶴野怜樹が、5月7日の明治安田生命J1リーグ第12節・サンフレッチェ広島戦で後半に交代出場。1-1の状況からチームを勝利に導く働きが期待されたが結果を残せず、チームも敗れる結果となった。大卒ルーキーは自身の課題を見つめ、これまで以上のチームへの貢献を誓っている。

上写真=58分から交代出場した鶴野は思うように見せ場を作れず、シュートゼロに終わった(写真◎J.LEAGUE)

■2023年5月7日 J1リーグ第12節(@Eスタ:観衆10,415人)
広島 3-1 福岡
 得点=(広)ピエロス・ソティリウ、オウンゴール、川村拓夢
    (福)山岸祐也

「自分の力不足で、悔しいです」

 素晴らしい内容で相手を押し込んだ前半に先制点を奪った福岡だが、50分に失点して追い付かれた。鶴野は58分、この日は2トップの一角で出場したMF佐藤凌我との交代で出場。「良い形でボールを引き出して点を取ったり、アシストしたり、状態が良くないときは味方に預けて、もう一度飛び出していったり、という指示を受けて」ピッチへと送り込まれた。

 だが福岡は、後半立ち上がりに追い付いて勢いづく相手に押し込まれ、鶴野も良い形でパスを受けることができない。結局、72分と89分にも失点して逆転負け。試合後は「相手に流れが傾いていたので、流れを持ってこいというメッセージもあったと思いますが、正反対の結果になってしまった。自分の力不足で、悔しいです」と唇をかんだ。

 熊本県出身で、立正大淞南高(島根)から福岡大に進み、3年時の2021年9月、23年シーズンの福岡加入内定が発表された。プロ1年目の今季は3月のJリーグYBCルヴァンカップ・グループステージ第1節でプロ初得点。4月のJ1第10節でリーグ戦初得点、続く第11節でリーグ戦初先発と、少しずつチャンスをつかみつつある。

 ただ福岡の前線は、広島戦で先制点を決めた山岸祐也や、この試合はサイドハーフで出場したルキアン、前述のように先発した佐藤、鶴野と同じく交代出場したウェリントンなどがしのぎを削る激戦区。より多くの出場機会に向けて「ゴールやアシストという結果を残し続けなければいけない」とポイントを挙げたルーキーは、「ずっとケガで苦しんできて、そろそろコンディションも戻ってくると思う。それを維持しつつ、ピッチを離れることがないようにやっていきたい」と言葉に力を込めた。

 プロでの2得点は、どちらもワンタッチで決めているが、立正大淞南高時代は破壊力抜群のドリブル突破からのゴールも多かった。J1第5節の湘南ベルマーレ戦では、ドリブル突破からのパスで山岸の逆転ゴールをアシストしており、「前を向いたら仕掛けられる自信はあるので、良い流れで前を向く形を、もっと作っていかなければいけない」と課題を挙げる。

「まだまだ未熟なので、もっともっと…」と語り始め、続く言葉は〝成長したい〟かと思いきや、「成長していきます」ときっぱり。福岡の勝利につながるスケールアップを期していた。

現地取材◎石倉利英 写真◎J.LEAGUE


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