明治安田生命J1リーグは6節を消化した。いまだ勝利なしのチームは3チームあるが、そのうちの1つ、3分け3敗で16位に沈んでいるのがガンバ大阪だ。悩める西の雄が浮上するためには、最後尾に構えるゴールキーパーの安定も欠かせないだろう。

上写真=東口(左)、谷と、G大阪はJ屈指のGKをそろえる(写真◎J.LEAGUE)

他のチームが羨む2人の実力派GK

 西の雄ガンバ大阪が苦しんでいる。第6節の湘南ベルマーレ戦でも、前半だけで相手のFW町野修斗に4ゴールを許して0―4とリードされ、後半追い上げたものの1―4で完敗。ここまで3分け3敗といまだ勝ちがなく、16位に沈んでいる。不調の最大の要因はこの日のスコアが示すように失点が多いこと。6試合で15失点は18チーム中最多だ。全体的に内容は悪くない試合もあるのだが、この失点では勝ち点は稼げない。

 湘南戦も立ち上がりはむしろガンバが押し込んだ。テンボの良いバス回しで相手のプレスをかい潜り、何度もゴールに迫った。特に石毛秀樹とファン・アラーノの連係から左サイドを崩して攻め込み、 13分に石毛のパスから山本悠樹の放ったシュートがポストを叩いたが、これが決まっていれば違った展開になっていたかもしれない。

 しかし、先制点は生まれず、21分には相手のロングボールにペナルティーエリアを飛び出して処理しようとしたGK谷晃生のミスから、町野に奪われて失点。ここで落ち着いて立て直すことができればよかったのだが、38分にも右からのクロスをクリアしたボールが相手に当たって町野の足下に落ち、40分にも右サイドのFKからのクロスに飛び出した谷が大きく弾くことができずに町野に奪われた。42分にも一度はオフサイドの判定となったがVARで覆され4点目を失った。

 すべて自分たちのミスから混乱を招いての失点と言えた。ダニエル・ポヤトス監督は試合後に「ミスはサッカーの一部、ナーバスになる必要はない」と話したが、ミスを引きずってしまったことは大きな問題だろう。

 ディフェンスの立て直しが急務であることは明らかだが、その要となるGKに安定感が欠けているのは想定外かもしれない。何しろ、現役日本代表の谷と元代表で、Jでも屈指の存在である東口順昭がポジションを争う、他チームにとって垂涎の選手をそろえ、2人が切磋琢磨してさらにレベルを上げることが期待されていたからだ。

 今季は開幕から若い谷が起用されたが、第3節のヴィッセル神戸戦で4失点し、第4節から東口がゴールを守った。しかし、 サンフレッチェ広島戦、北海道コンサドーレ札幌戦でも2失点し、湘南戦では谷が復帰して昨季までプレーしたレモンガススタジアムのピッチに立った。起用法の理由は定かではないが、失点を重ねてはポジションを失うため、レベルの高い2人が自信を失いプレーが縮こまっているようにさえ見える。

 本来最後尾でどっしり構え、ディフェンスラインから絶対的な信頼を置かれているはずの存在がミスを恐れるようなプレーを見せているようでは、守備は安定しない。ここを修正する、というよりも本来の姿を取り戻させなければならないだろう。どちらかを継続して起用して精神的に安定させ、自信を回復させることが必要ではないか。

 2人とも能力には疑問の余地がないだけに、若い谷にあえて試練を与えるのか、東口の経験と実績を信頼するのか、いずれにせよ、監督の決断が必要だ。中途半端な起用法では、現状を打開することはできない。

取材◎国吉好弘


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