10月22日にJリーグYBCルヴァンカップ決勝に臨むサンフレッチェ広島GK大迫敬介が、勝利への貢献を誓った。天皇杯決勝での敗戦から切り替え、万全の状態だと強調。前日練習後の会見では、闘病中のテゲバジャーロ宮崎FW工藤壮人への思いも口にしている。

上写真=国立競技場での前日練習で最終調整を行なった大迫(写真◎石倉利英)

「一人の人間としても尊敬できる人」

 決勝で対戦するセレッソ大阪と広島は21日、会場となる国立競技場で前日練習を実施。広島は選手全員が参加して最終調整を行ない、大迫もハイボールキャッチなどのメニューを消化して大一番に備えた。

 16日の天皇杯決勝ではヴァンフォーレ甲府にPK戦で敗れ、タイトルを逃した。17日と18日の練習はオフだったが、「やっぱり次の練習をするまでは、忘れたくても浮かんでくるものだった」というショッキングな敗戦だったと振り返る。

 それでも「練習が始まれば、うまく切り替えられて、明日のゲームに向けてしっかり準備ができた。心身ともに切り替えられています」とコメント。さらに「非常に悔しい結果になったので、チームとしても課題を修正しながら、明日を迎えている。すごく良い状態ですし、直近に緊張感のあるゲームができたことをポジティブに捉えている」と2週連続のファイナルの意義を語っている。

 天皇杯の雪辱を期す決勝には、闘病中の元チームメイトへの思いもある。2017年と18年に広島でプレーし、今季からJ3のテゲバジャーロ宮崎でプレーするFW工藤壮人が水頭症と診断され、手術後に容態が悪化し、集中治療室で治療に専念していることが18日に発表された。広島ユース所属の高校3年生だった17年3月にプロ契約を結んだ大迫は、翌年にかけてのプロ最初の2年間、工藤とともにプレーしている。

「すごくよくしてもらいましたし、プレーヤーとしてもそうですが、一人の人間としても尊敬できる人」と評した大迫は、「工藤さんのために良い結果を。良い報告ができるように、明日は何としても勝ちたい」と言葉に力を込めた。この日、国立競技場のベンチには、在籍当時の工藤のユニフォームが飾られ、大迫も「工藤さんのために、チーム全員で思いを一つにして」戦う思いを強調していた。

取材・写真◎石倉利英


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