明治安田生命J1リーグの第32節が8日に行われ、ガンバ大阪が敵地で横浜F・マリノスに勝利を収めた。前半にCKからファン・アラーノ、後半にパトリックが追加点を挙げて2-0の勝利をつかんだ。一方の横浜FMは優勝の可能性もあったホームゲームで今季初黒星。悔しい敗戦となった。

上写真=先制点をスコアしたファン・アラーノを仲間が祝福する(写真◎J.LEAGUE)

■2022年10月8日 J1リーグ第32節(@日産スタ:観衆:32,516人)
横浜FM 0-2 G大阪
得点者=(G)ファン・アラーノ、パトリック

セットプレーから2発!

 残留争いの渦中にあるG大阪の戦い方は明確だった。4-4-2で守備をセットし、ボールを奪うやカウンターを仕掛けていく。横浜FMの守備への切り替えは素早く、プレスをかわすのは難しいが、宇佐美とパトリックというリーグ屈指の預けどころの存在が、攻撃にスムーズに転じることを可能にしていた。

 先制点を手に入れたのも、そのG大阪だ。右サイドを攻略してCKを得ると、最初のチャンスをゴールに結びつけた。宇佐美が蹴った滞空時間のボールをダワンが折り返し、ファン・アラーノがヘッド。堅く守って手にしたチャンスをしっかり得点につなげるという、G大阪にとって狙い通りの展開でゲームを動かした。

 ホームゲームで5月の名古屋戦以来、7試合無失点を続けているチームにとっては予想外の展開だったかもしれない。追う立場になった横浜FMは、ここから攻め手を強めていくことになる。ワンタッチパスで守備者をかわし、サイドからクロスを次々と送り込んでいった。同時にブロックの間を突くように人が走り込み、G大阪守備陣にプレッシャーをかけ続けた。

 30分過ぎから横浜FMは敵陣で連続攻撃を仕掛ける。38分には、エウベル、M・ジュニオール、永戸とワンタッチで左サイドを崩し、最後はゴール前に走り込んだ水沼がシュート。完全にブロック崩しに成功したが、最後はゴールライン際でDFに止められてしまった。

 ボール保持も攻撃機会も横浜FMの方が上回っていたものの、前半はG大阪がリードしたまま終了。後半もホームチームが追いかける形でスタートすることになった。残り45分は、構図は変わらないながら、守るG大阪に守備のリズムが出てくる。押し込まれても落ち着いて跳ね返し、ゴールは許さなかった。

 状況を打破するために横浜FMは64分に3枚替えを実施。しかし流れを大きく変えることができず、76分にも2枚替えを敢行た。だが、攻めども攻めどもゴールは破れず。すると、またもセットプレーからG大阪がゴールを手にした。

 79分、先制点を同じ右CKの場面で宇佐美のキックは一度はDFにクリアされる。だが、その後の反応が早くボールを拾い、クロスを供給。パトリックが冷静にシュートを放ち、ネットを揺らした。G大阪にとっては大きな大きな追加点。
 
 そこから試合終了までの10分あまり。横浜FMの攻めが加速するが、87分の西村のシュートはその前のプレーでオフサイドの判定。途中出場の藤田のシュートがポストに跳ね返ったあと、横浜FM選手たちがボックス内に殺到して決めたもので、得点への意欲を感じさせたが、ゴールは遠かった。

 横浜FMはその後も攻めの姿勢を示したが、G大阪の集中力は最後まで途切れなかった。試合はそのまま2-0でタイプアップ。首位に立つ横浜FMは、他会場の川崎F対清水の結果次第で、勝てば、3年ぶりに優勝を手にする状況だったが、悔しい敗戦を喫した。対するG大阪は徹頭徹尾、狙い通りの戦いを続けて残留に向け、貴重な勝ち点3を積み上げた。

■出場メンバー
・横浜FM◎GK高丘陽平、DF小池龍太(76分:角田涼太朗)、岩田智輝、エドゥアルド、永戸勝也、MF喜田拓也(64分:喜田拓也)、渡辺皓太(76分:レオ・セアラ)、水沼宏太、マルコス・ジュニオール(64分:西村拓真)、エウベル(64分:藤田譲瑠チマ)、FWアンデルソン・ロペス

・G大阪◎GK東口順昭、DF髙尾瑠(90+2分:福岡将太)、三浦弦太、昌子源、黒川圭介、MF小野瀬康介(79分:食野亮太郎)、ダワン(74分:山本理仁)、山本悠樹、ファン・アラーノ(90+2分:福田湧矢)、FWパトリック(90+2分:レアンドロ・ペレイラ)、宇佐美貴史


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