川崎フロンターレに残された道は、4戦全勝。明治安田生命J1リーグで2位に立つが、前節で敗れたために首位の横浜F・マリノスとの勝ち点差は8にまで開いた。登里享平は前節のプレーに責任を感じ、挽回のための勝利を誓う。

上写真=登里享平が札幌戦で得た教訓は、すぐ次の清水戦で生かす(写真◎J.LEAGUE)

「可能性がある限り勝つしかない」

 失意の逆転負けから5日。登里享平は前を向いていた。北海道コンサドーレ札幌戦で激戦を繰り広げながら、最後には3-4というスコアで敗れ、首位の横浜F・マリノスにさらにリードを広げられた。

「前節は勝たなければいけない試合で不甲斐ない結果で落としてしまって、少し落ちたところもありますが、残りは可能性がある限り勝つしかないと思います。切り替えて、オフ明けからみんなで高め合いながらいいトレーニングができています」

 左サイドバックの登里は2試合連続先発で、コンディションも戻ってきた実感があるという。残りは4試合、とにかくすべて勝つことだけが3連覇への可能性を手繰り寄せる唯一の方法だ。次の相手は清水エスパルス。残留に向けて必死に戦ってくる。

「自分のところで落ち着かせることもそうですし、相手を引き出す作業も大事になってきます」

 苦境でこそ、これまでの豊富な経験が導く答えがある。

「相手が4-4-2のブロックを組んできたときに、どういうランニングをすれば効果的に相手のズレを生んだりマークをはがせるか。そこは左サイドでしっかりと数的優位を作りながら、効率よく進入していけるようにやっていきたいですね。ゴールに絡むプレー、進入していくプレーは自分の課題ですから」

 札幌戦では中央に入った登里が巧みなヒールパスでゴール前に潜り込ませた橘田健人が倒されて、PKを獲得している。これを30分に家長昭博が決めて先制したが、同じサイドでコンビネーションを築いてきたその橘田は、この試合で退場処分を受けて次の清水戦は出場停止だ。

「今年のチームの中心として支えてきた選手です。抜けるのはチームとしては痛いですし、退場になったシーンも自分がセンターバックに移っていたときに食いついてしまって、それを(橘田が)カバーしたことで退場になったので、自分が原因でもあります。そこに責任を感じています。その責任を、しっかりと次の清水戦で取りたいと思っています」

 その挽回の方法こそ、勝利だ。


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