セレッソ大阪が、昨年敗れた決勝でリベンジだ。JリーグYBCルヴァンカップ準決勝第2戦が9月25日に行われ、浦和レッズを4-0というスコアで下して2年連続で決勝進出を果たした。準決勝のもう1試合はサンフレッチェ広島とアビスパ福岡が0-0で引き分け、第1戦で勝っていた広島が決勝に進出した。

上写真=C大阪が埼玉スタジアムに駆けつけたサポーターとともに、決勝進出を祝福!(写真◎J.LEAGUE)

■2022年9月25日 ルヴァンカップ準決勝第2戦(埼玉/26,899人)
浦和 0-4 C大阪
得点者:(C)オウンゴール、奥埜博亮、加藤陸次樹、ジェアン・パトリッキ
※1勝1分けでC大阪が決勝進出

画像: ■2022年9月25日 ルヴァンカップ準決勝第2戦(埼玉/26,899人) 浦和 0-4 C大阪 得点者:(C)オウンゴール、奥埜博亮、加藤陸次樹、ジェアン・パトリッキ ※1勝1分けでC大阪が決勝進出

「やりたかったことを完全に消された」

 宣言通りの攻撃サッカーだ。セレッソ大阪がキックオフからぐいぐい押し込んで、前半に2ゴール、見事にアウェーで勝利を収めて、2年連続の決勝進出を決めた。

 9月21日の第1戦は1-1のドロー。点を取らなければ勝ち抜けないC大阪は、小菊昭雄監督が積極的にゴールを狙いにいく姿勢を示していた。

 効いたのが両サイドアタッカーの活力だ。右の毎熊晟矢、左の為田大貴が豊富なスプリントの連続で浦和のサイドを押し込んだ。23分には、鈴木徳真のスルーパスに抜け出した毎熊が折り返したボールが浦和の明本考浩に当たってゴールに飛び込むオウンゴールで先制。30分の追加点は、左サイドの裏に内側から斜めに走り出した為田が、山中亮輔から縦パスを引き出してセンタリング、中央で加藤陸次樹がスルーして飛び込んできた奥埜博亮がワントラップからGK西川周作の飛び出しをよく見てチップキックで流し込んだ。

 浦和はボールをローテーションさせるキーマンの岩尾憲と伊藤敦樹にミスが続き、思うように前に運べない。前半はまさかのシュートゼロ。後半に3点を奪わなければ勝ち抜けなくなった。

 ところが、後半開始から一気に攻撃にパワーを注ぐ浦和をあざ笑うかのように、51分にC大阪が追加点を挙げるのだ。左からの山中のアーリークロスに、ファーから迫力を持って飛び込んできた加藤が馬渡和彰の前に出てヘッドでたたき込んで、ついに3-0とした。

 ここまでの3つのゴールはどれも、浦和の攻撃的なサイドバックを攻略したものだ。1点目は右の関根貴大を、2点目は左の明本を、3点目は後半から入った左の馬渡を、毎熊と為田の推進力で上回った。

 80分には中盤でボールを奪った北野颯太がそのまま前に流し込み、ジェアン・パトリッキが抜け出してGKとの1対1を冷静に制して4点目。交代選手2人のカウンターでダメを押した。

 4-0という文句なしの圧勝で、2年連続の決勝進出を決めたC大阪。昨年は決勝で名古屋グランパスに敗れただけに、リベンジのチャンスを自らの手でもぎとった。小菊監督は「キャンプのときから、ハイプレスから攻撃につなげる構築を準備してきました。アグレッシブに奪ってゴール取りにいかなければいけないという全員の気持ちも、そして戦術的にも共有できて全員がまっとうしてくれました。そのことが勝利につながりました。選手を誇りに思っています」と胸を張った。ハイプレスと攻撃時に4-3-3の立ち位置に調整したプランが、ものの見事にはまった。

 敗れた浦和のリカルド・ロドリゲス監督は言葉に力がない。「彼らは素晴らしいプレッシングをかけてきて、我々がやりたかったことを完全に消された前半でした」と、最初の45分で後手に回ったことを敗因と指摘した。

 準決勝のもう1試合は、サンフレッチェ広島とアビスパ福岡が戦って、0-0のドロー。第1戦を3-2で制していた広島が、1勝1分けで勝ち抜きを決めた。

 広島との対戦が決まった小菊監督は「舞台は整ったなという一言に尽きます。今季、リーグと天皇杯で3度負けた相手にリベンジできるチャンスを得られたのはうれしい」とファイナルを見据える。10月22日、東京・国立競技場で両者が激突する。

現地取材◎平澤大輔 写真◎J.LEAGUE


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