川崎フロンターレは8月13日、明治安田生命J1リーグ第31節で京都サンガF.C.を迎える。JリーグYBCルヴァンカップ準々決勝で悲劇的な敗退を喫した直後だけになおさら、リーグ優勝への勝利が必要だ。チャナティップがいまこそ見せるべきは、技術と判断。

上写真=チャナティップがC大阪戦で先制点を導いた(写真◎J.LEAGUE)

「前でチャレンジしてほしいと言われている」

 チャナティップがゴール前の中央に立って、橘田健人の縦パスを引き出した。シュートの選択肢もあったはずだが、見えていた。右にレアンドロ・ダミアンがフリーだ。左足でワンタッチで送る。

 受けたレアンドロ・ダミアンが放ったシュートはDFに弾かれたが、マルシーニョが押し込んで、川崎フロンターレが40分に先制した。8月10日、セレッソ大阪とのルヴァンカップ準々決勝第2戦。チャナティップの判断と技術は、まさにこのチームの一員としてふさわしかった。

 今季、鳴り物入りで移籍してきたが、スタイルへの順応に時間がかかったという。4-3-3の左インサイドハーフでプレーすることが多く、攻守ともに役割は細かい。「夏場になって、最初のときよりできるようになった」と整理できてきた。

「ビルドアップで保持するのに、ドリブルで運ぶだけではできません。鬼木監督には前でチャレンジしてほしいと言われているので、自分のところでパスにするのか、あるいはドリブルで相手を押し込んでスペースを作ってから出すのか、見極めながらやっています」

 冒頭のゴールにつながったパスも、まさに「前でチャレンジ」の意識でペナルティーエリアの中に入っていって、味方と相手を見て判断した結果だ。ただ、最終的に2-2に追いつかれて敗退、また一つタイトルを逃している。

 残すはリーグ戦のみ。8月13日には京都サンガF.C.をホームに迎える。

「京都はパワーを持っているチームで、よく走ってプレスも早い。アグレッシブなチームなので落ち着いてさばけるような余裕の気持ちを持ってやらないと。ていねいに一つひとつプレーして、チャンスがあったら確実にものにしていかないと勝つのは難しいと思っています」

 相手のペースに巻き込まれないことが必須だが、いまの課題は体力だと自覚する。日本の暑さ、というよりも、関東地方の暑さがこたえるという。

「タイは暑い国ですが、日本に来て最初は札幌でプレーして、関東の暑さはまた違います。暑さで倒れちゃうんじゃないかと思うぐらい。すごく参ったんですけど、徐々に慣れてきてコンディ上がってきています」

 残り12試合を全勝で。まずは、体力自慢の京都を、技術と判断で外していく。


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